☆「与野党」演芸対決 横浜・春の陣 〜共産党落語vs自民党講談〜
出演:玉田玉山(講談師)/玉木青(進行)
ゲスト:剽軽奈乙燦/ひょうきんなおっさん(芸能 剽軽奈一族族長)
(2025年3月30日12時半開演/ネイキッドロフト横浜)
*ツイキャス配信視聴
首都圏にも活動の場を拡げた旧知の玉田玉山が、これまた旧知の玉木青君と組んで『「与野党」演芸対決 横浜・春の陣 〜共産党落語vs自民党講談〜』なるライヴイベントを開催する。
しかも、ゲストはあの剽軽奈乙燦(ひょうきんなおっさん/以下ひらがな表記)ではないか!
これは見逃せない。
ところだが、あいにくこちとら京都住まい。
横浜駅西口にあるネイキッドロフト横浜が開場では、どうにも手が、ではない、足が出せない。
と思っていたら、なんとツイキャス配信を視聴することができた!
ところで、ひょうきんなおっさんて誰?
ひょうきんなおっさんとは、兵庫県の斎藤元彦知事の熱心な支持者と壮絶なバトルを繰り広げ、遂には落語家としての名前を返上した元月亭太遊その人である。
最近では直接会う機会がほとんどなくなってしまったが、毎週月曜日に開催されていたひょうきんなおっさん(当時太遊さん)主宰の錦湯さんでの落語会に欠かさず通っていた人間だけに、もっとも親しい落語家の一人と呼んでも過言ではない。
(あとのもう一人は、理由は全く違えど立場だけは似ている三遊亭はらしょうだ)
さて、そんなひょうきんなおっさんを迎えた『「与野党」演芸対決 横浜・春の陣 〜共産党落語vs自民党講談〜』だけど、はじめのトークでこの間の経緯について簡単な説明がされていた。
なにしろ、このイベントが決定したときには、まだひょうきんなおっさんは月亭太遊だったのだから。
てか、ひょうきんなおっさんの誕生からまだ一ヶ月も経っていないんだよね。
で、前半は「〜共産党落語vs自民党講談〜」。
まずは玉田玉山が自民党講談を読む。
玉山の自作政治講談といえば、どうしても加藤の乱を思い出す(ついでに、加藤先生は大将なんだから、ならぬ後藤さんは太遊なんだからという錦湯さんでの自分の戯れ言を改めて思い出す)のだが、今回は森喜朗が主人公。
今回は、参議院議員となった立川談志家元こと松岡克由を如何にして森喜朗が自民党所属にさせたかということを、それこそ想像たくましく読んでみせた。
小学校時代に戸川猪佐武の『小説吉田学校』を読みふけった人間だけに、保利茂なんて名前が出てくるとそれだけで嬉しい。
とともに、義理というか人情というか、新自由主義によって席捲される前の自民党の強みもきちんと織り込まれていたのではないか。
続いては、ひょうきんなおっさん。
まずもって玉山が読んだ講談の持つ「(物語性の)危険性」を指摘する。
さらに斎藤支持者ばかりか、日本共産党内の一部の人々その他との激しいバトルなど、今現在の自分自身の状況について笑いを交えながら伝える。
そして、話したのは『Chi~no~Re:(チノリ)』。
もともとは、確か錦湯さんでおろしたネオラクゴ(って、今はその呼び方はしていない?)で、後半にはライヴならではの仕掛けが待っている。
久しぶりに聴いたひょうきんなおっさんだけど、即興性というのか、あえてプロとアマとのあわいを行こうとするスタイルがよりはっきり表れていたように感じた。
加えて、そうしたひょうきんなおっさんのあり方が、どうしてもフォルムや精度の向上についてのみ評価されがちな落語、というより落語界、落語界隈と大きな齟齬を生んでいただろうことも改めて感じた。
後半は、政治に対してのひょうきんなおっさんや玉田玉山の考え方、向き合い方がたっぷりと語られており、これまた聴き応えがあった。
ネットでの配信が行われているので、詳しくはそちらで確認していただきたい。
玉木君のバランスのとれた進行にも一層磨きがかかっていた。
ちょっと驚いたのは、自分の名前がトークの途中で出てきたこと。
そうそう、錦湯さんでの会の終わりかな、天皇機関説ならぬ太遊機関説という言葉を口にしたことがあったのだ。
錦湯さんという場においてのひょうきんなおっさん(当時太遊さん)の位置づけ、意味合いについて話している中で。
ちなみに、錦湯さんでの会について少し触れておくと、ひょうきんなおっさんは現在の如く旗幟を鮮明にすることは全くなかった。
もちろん、そのネオラクゴの数々を聴けば、そこに込められた意思は十分理解もできてはいたが。
そうそう、コアな常連の面々も、ひょうきんなおっさんはもちろんのこと、落語そのものに対しても熱狂的な信者のような態度に陥ることはなく、適度な距離感を持って接していたように思う。
2025年03月30日
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