ガリー・ベルティーニ指揮シュトゥットガルト放送交響楽団が演奏したベルリオーズの幻想交響曲<SWR>を聴く。
1978年4月14日、シュトゥットガルトのリーダーハレでのライヴ録音とクレジットされている。
一連の録音の中ではもっとも古いものの一つだが、オーケストラをよくコントロールして音楽のつくりを明確に示すという点ではその他の演奏と共通している。
幻想交響曲が当時としては画期的な内容であるとともに、ベートーヴェンから多大な影響を受けていたことを改めて感じる演奏である。
それに加えて、ベルティーニが音のドラマづくりの名手であることもよくわかる。
第1楽章の募った感情が爆発する様や第2楽章の華々しさと悲劇の予感、第4楽章以降の圧倒的な迫力。
ただ、中でも印象に残ったのは、第3楽章の寂寞感であり第4楽章の予告ともなるティンパニの一閃だった。
会場の音響特性に経年劣化もあってか、音がもやつくのが少々残念。
できれば、よりクリアな音質で聴きたい。
2024年03月26日
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