ヘンリク・シェリングとアンタル・ドラティ指揮ロンドン交響楽団が演奏したブラームスのヴァイオリン協奏曲<Mercury>を聴く。
シェリングは硬めで澄んだ音色の持ち主。
技量の高さをひけらかすようなことはせず、折り目正しく一音一音を丹念に演奏していく楷書の藝だが、リリカルさを失うこともない。
特に、オーボエをはじめとした管楽器のソロと絡み合う第2楽章の美しさが印象に残った。
粗さは若干残るものの、ドラティ指揮のロンドン交響楽団も大柄な演奏でシェリングを支えている。
ミネアポリス交響楽団とのせかせかした演奏が嘘のような堂々とした音楽づくりだ。
2024年03月09日
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