2024年02月26日

今日聴いた音楽から(2024/2/26)

 アルトゥール・ロジンスキーがニューヨーク・フィルを指揮した録音の中から、エネスコのルーマニア狂詩曲第1番(1946年2月録音)、リストのメフィスト・ワルツ第1番(1945年2月)、ヴォルフ=フェラーリの歌劇『スザンナの秘密』序曲(同)<SONY>を聴く。
 いずれもSP原盤で、オリジナルのLPはエネスコとリストの2曲のみ、そこに同時期の録音のヴォルフ=フェラーリを加えて配信されているものだ。
 ロジンスキーといえばオーケストラビルダー(オーケストラを鍛える名人)として著名である一方、血の気の多いエネルギッシュな音楽づくりでも知られた指揮者だ。
 激しく怒っているが冷静さを失わない、もしくは徹底したコントロールの上に情熱を放射しているといったロジンスキーの特性が、このエネスコ、リスト、ヴォルフ=フェラーリの3曲ではことによく表れている。
 伸びやかなメロディーで始まり徐々に加速し熱狂的に終わるエネスコ、激しい動きと良い意味での怪しさを兼ね備えたリスト、そして超快速のヴォルフ=フェラーリ。
 いずれもよくコントロールされて乱れず、それでいてこれぞ熱も失わない。
 実に聴き応え十分だ。
 ニューヨーク・フィルも達者というほかないし、リマスタリングの成果もあって音質も非常にクリアである。
 これが太平洋戦争中に録音されていたんだから、そりゃ日本が勝てるわけはない。
posted by figarok492na at 21:48| Comment(0) | TrackBack(0) | CDレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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