2024年02月10日

今日聴いた音楽から@(2024/2/10)

 昨夜に続いて、小澤征爾がシカゴ交響楽団を指揮したアルバムを聴く。
 チャイコフスキーの交響曲第5番とムソルグスキーの交響詩『はげ山の一夜』のカップリング<RCA>で、運命と未完成と同時期に録音されている。
 昨夜の運命について記したような、前進性と的確なコントロールが兼ね備わった、実に若々しく、実に輝かしい演奏だ。
 作曲者の内面の含みや屈折はほとんどうかがえないが、圧倒的で華やかな終楽章のコーダを聴けば、やはり胸は空く。
 とともに、チャイコフスキーの持つ抒情性よく歌い込まれていて、それもこの演奏の魅力になっている。
 第2楽章のホルンをはじめ、管楽器のソロが巧みだし、終楽章では金管群が底力を聴かせる。
 ほんの少しほころびがないわけではないが、シカゴ交響楽団の高水準なアンサンブルもあり、全く古さを感じさせない。
 『はげ山の一夜』は、良い意味でお化け屋敷の舞台裏を見せられたような感じ。
 リズムをどのようにとったり、楽器をどのように鳴らしたりすれば、おどろおどろしさが醸し出されるか?
 そういった音楽のつくりを教えてくれるクリアでシャープな演奏だった。
posted by figarok492na at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | CDレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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