クラリネット、ヴィオラ、ピアノによる3重奏団、フィロン・トリオが演奏したブルッフの8つの小品<ANALEKTA>を聴いた。
クラリネット、ヴィオラにピアノとは渋さも渋しといった組み合わせだが、低音域中音域高音域を満遍なく使って渋さ一辺倒ではない。
1838年に生まれて1920年に亡くなったブルッフは、メンデルスゾーンやシューマン、ブラームスといったドイツ・ロマン派盛期の流れを汲む反時代的な作品を書き続けた人物で、1910年に作曲されたにも関わらず、この8つの小品も調性のはっきりした耳なじみのよい音楽となっている。
ノスタルジックであったり、諧謔的であったり、悲哀にとらわれていたり、軽快だったりとバラエティにも富んでおり、全篇聴き飽きることはなかった。
カナダ、イギリス、ドイツ出身者が集まったフィロン・トリオは、個々の技量もよく、アンサンブルとしてのまとまりも実によい。
作品演奏ともども充実した内容だ。
ただ、1枚のCDにこれ1曲で33分程度というのはどうだろう?
サブスク(amazon music unlimited)ゆえ、僕自身はそういった不満は感じはしないものの。
2024年01月25日
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