☆第59回座錦湯
出演:錦湯支配人五人衆
桂小留さん、桂三実さん、桂文五郎さん、笑福亭智丸さん、月亭遊真さん
お囃子:岡野鏡さん
(2019年1月21日20時開演/錦湯)
今回の座錦湯は、特別版。
支配人であるビリートップの桂小留さん、桂三実さん、桂文五郎さん、笑福亭智丸さん、月亭遊真さんの揃い踏みな上に、岡野鏡さんのお囃子まで。
で、重大発表があるとの宣伝ツイートに、もしや遂に座錦湯も…。
そんな発表が気になって、というより、いつものビリートップ・ファンの皆さんも集まって、今夜の錦湯さんにはたくさんのお客さんが集まった。
しかも、急遽BS朝日のクルーによる撮影まで行われるというのだからお祭り騒ぎだ。
って、ちょっと大げさか。
さて、もったいぶらずに冒頭のトークで明かされた重大発表とは。
智丸、ビリートップやめるってよ!!
智丸さんがビリートップを卒業するということだった。
が、5人の高座があることに加え、撮影の関係もあってか、卒業に関わるトークは思った以上にあっさり。
そこも、この面子らしい。
まずは、文五郎さんが高座へ。
もともとかけようと思っていたネタを変更するに至った理由や、撮影をあえて意識した言葉を放ったマクラで盛り上げる。
本題は、もう文五郎さんといえばおなじみ、古典の『阿弥陀池』。
諸事情あってスリリングな箇所もあったけれど、粘るところはたっぷり粘って笑いをとった。
次回は今夜できなかったネタを愉しみにしてます!
続いては、小留さん。
進行を読んで、マクラからマキのテンポ。
「のめる」と「つまらん」という口癖の男二人がなんとかその癖をなおそうと、万一自分の口癖を口にしたら、相手に千円を渡すというかけを行う。
なんとかして相手に「つまらん」と言わせたい男は、あの手この手の知恵を借りるが…。
といった本題の『二人癖』も、当然マキのテンポ。
それでいて、粗雑に陥ることはない。
途中、錦湯さんの時計をちょくちょく眺め、実際の時間の経過を確認する様子をくすぐりにしていたのもおかしい。
そして、必死のぱっちの表情のおかしさも小留さんならではだった。
三席目は、三実さんだ。
今日、淡路島の五色町で小学生を前に落語を演じてきたことをマクラで話してから、本題の『お玉牛』に入った。
力づくで年頃の娘お玉をものにしようとした男だったが、お玉の父はお玉の代わりに牛を寝床に寝かせる。
そうとは知らない男は、お玉の部屋へと夜這いして…。
三実さんらしく、軽みと上品さを失わない口演。
三味線と笛の鳴り物も錦湯さんでは珍しい!
遊真さんは、大師匠方のエピソードや、智丸さんと月亭秀都さんの三人で飲んだ際の智丸さんの不可解な言動をマクラで語って笑いを誘う。
そして、本題もお酒の噺である『親子酒』。
大柄な高座であることは言わずもがなだが、息子のほうがうどん屋相手にするあたりなど、細かい表情の変化も忘れてはなるまい。
それにしても、遊真さんにとどまらず他の皆さんもそうだけど、やっぱり継続は力だなあと改めて痛感する。
トリは、智丸さん。
卒業に際しての心境を赤裸々に…。
語らず、笑いで流す。
すでに22時近くになっていたため、本題のほうも桂米輝さん作の新作『カフェ役者』(智丸さんによるアレンジが加わっているが)を演じて比較的短めに終わらせた。
むろん、短くったって面白いものは面白い。
ちまちま智丸さんのキュートな風情、確信犯的な「役者」ぶりが愉しかった。
最後は、智丸さんの一人大喜利一発大喜利で〆る。
なんでビリートップをやめるのか、その理由は。
ボードに書かれた言葉は桂文五郎はん!
ああ、面白かった!!!
そして、毎週月曜夜は皆さんも座錦湯にぜひ!!!
2019年01月22日
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