2018年11月05日

第50回座錦湯【通算200回記念回】

☆第50回座錦湯

 出演:桂三実さん、林家染八さん
(2018年11月5日19時開演/錦湯)


 50回目の座錦湯。
 そして、2014年10月にスタートした錦湯さんでの会は、回を重ねて通算200回目を迎えた!!!
 そんな記念すべき今夜は、なんと演者さんにお客さん(常連さんやご新規さん)と男性ばかり。
 スタートとラストのトークで「まるで牛丼屋さんみたい」との言葉も飛び出たが、これもまた錦湯さんでの会らしいと、1回目から長く通っている人間としては思ったりもしたり。

 栄えある今回の差配は桂三実さんで、ゲストもお馴染み林家染八さん。
 定刻20時あたりからのトークも、勝手知ったるなんとやらで調子よく盛り上げる。

 で、よい頃合いで三実さんが高座へ。
 10月31日のハロウィン騒動などをマクラで語ったあと、本題の『真田小僧』に入る。
 さかしい子供の口車に父親まんまと乗せられて…。
 といった具合のおなじみの古典で、三実さんはメリハリのよく効いた快活な口演を聴かせてくれた。

 続いては、染八さん。
 マクラは、なんと誕生日に発覚即手術となった盲腸(虫垂炎)にまつわるあれこれ。
 転んでも、ではない発病してもただでは起きないのが落語家さんということだ。
 本題は、そろそろ季節ということで『ふぐ鍋』。
 ふぐは食べたし命は惜しし、ってこれは前も書いたっけ…。
 てっちり食べたい大の男二人の一騒動を描いた古典だけれど、ここぞというところでデフォルメされる染八さんの人物造形がおかしい。

 三席目は再び三実さん。
 通常の寄席や落語会では同系列の作品は「ネタがつく」といって避けるのだけれど、ここ錦湯さんでの会は無問題。
 ということで、あえて子供が登場する『僕たちヒローキッズ』をかける。
 塾通いに家での勉強と休まる暇のない小学生たちの「疲労困憊」ぶりを扱った、三実さんのお師匠さん桂文枝さんの新作である。
 母親に外で遊んで来なさいと命じられたじゅん君の途方に暮れた感じがまずいいな。
 そして、対するたぬま君の疲れっぷりも切ない。
 もちろん、笑どころも三実さんはしっかり押さえていた。

 トリは、染八さん。
 寺院の中に病院、なぜかといえば寺の坊主の息子が病院の院長で、しかも病院の名前は蓮の池クリニック。
(題名もまんま『蓮の池クリニック』。神戸のはすいけクリニックをもじったものだろう)
 設定自体がたいがいだが、さらにこの坊主というのがそれこそ罰当たりの無理無体無法無謀を繰り返す。
 その攻めの笑いの連続に、これって笑福亭福笑さんの新作かしらんと思って帰宅後調べたら第7回上方落語台本入選作とのこと。
 ちなみに、発表の会では福笑さんが演じていたようでさもあらんの一語である。

 最後はアナウンスされていた大喜利はやめにして、三実さんと染八さんのトークで〆た。

 と、新旧二席の落語で決めたアニバーサリー座錦湯でした。
 ああ、面白かった!!

 そして、皆さんも月曜夜は錦湯さんにぜひ!!
posted by figarok492na at 22:39| Comment(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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