2018年07月20日

オフビートなおかかなしさ 爆劇戦線⚡和田謙二『カーニバルの朝』(ゲネプロ)

☆爆劇戦線⚡和田謙二『カーニバルの朝』(ゲネプロ)

 脚本・演出:髭だるマン
(2018年7月20日19時開始/京都東山青少年活動センター創造活動室)


 劇的細胞分裂爆発人間から爆劇戦線⚡に名前を改めたのちも、長くしゃくなげ謙治郎路線を続けていた和田謙二が久方ぶりに髭だるマンの脚本・演出の公演を行うというので、東山青少年活動センターの創造活動室まで足を運んだ。
 当方が観たのは急遽開催が決まった公開ゲネプロということで、あえて詳細は語らないけれど、これは足を運んでおいて正解だった。

 いわゆるコント(というか、それより少し長めのスケッチ)集。
 洗練されてこじゃれた生き方をしたいと願いつつ、その実どうにもそうならず、結果いびつで歪んでしまう人間の様が、時にグロテスクなほどのデフォルメを加えつつ、おかかなしく描かれている。
 学生時代の作品に書き下ろしを加えたというラインナップで、例えば2012年の京都学生演劇祭の『未開・踏襲・座敷童子』をはじめとした龍谷大学の未踏座の公演に接した人たちにとっては「ああ、懐かしい」と思える内容であるとともに、丸山交通公園ワンマンショーで髭だるマンが演じた一人芝居にも通じる死の気配というか、ただただ笑ってすませられない後味が残るのも事実だ。
 髭君のほか、しゃくなげ君、てんま1/2、白瀬次郎の和田謙二オリジナル・メンバー男性4人は、各々の特性を発揮しつつオフビートな作品世界を生み出す努力を重ねていたのではないか。
 妙な言葉になるけれど、和田謙二のVol.1『食い合わせのグルメ』に比べて粗さ、抜け、にも磨きがかかっているように感じた。

 土日で計4回公演。
 ご都合よろしい方はぜひ!
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 22:10| Comment(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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