2018年03月20日

第22回座錦湯

☆第22回座錦湯

 出演:月亭方気さん、月亭秀都さん、夕暮れ社 弱男ユニット
(2018年3月19日20時開演/錦湯)


 ようやく春めいてきたと思ったら、しばらく雨が続きそうな京この頃。
 が、あいにくのお天気にもかかわらず、今夜もなかなかな数のお客さんが錦湯に集まった。
 今夜は常連さん、リピーターさんよりもご新規さんが多いという新鮮な会。
 夕暮れ社 弱男ユニットの面々の初登場が大きく影響したようだ。

 定刻20時頃に支配人の月亭方気さん、おなじみの月亭秀都さん、そして夕暮れ社 弱男ユニットの代表村上慎太郎君が登場。
 まずは、4月1日から住みます芸人として石川県に移られる方気さんから、諸々の事情で今回が支配人としては最後の出演になること、また今後の錦湯さんでの会はビリートップの皆さん(アイウエオ順で桂三実さん、桂小留さん、桂文五郎さん、笑福亭智丸さん、月亭遊真さん)が回り持ちで差配を務めることが発表された。
 その後は、初めてのお客さんも多いということで、自己紹介などを兼ねたトークで盛り上げる。

 で、頃合いを見計らったところで、村上君の前説ののち、夕暮れ社 弱男ユニットの面々の作品(と称したほうがよいだろうな)が始まる。
 ちなみに、夕暮れ社 弱男ユニットは京都造形芸大出身の村上君をはじめ、稲森明日香さん、向井咲絵さん、南志穂さん、藤居知佳子さんの五人による演劇グループ。
 そのうち藤居さんは同志社女子大学から京都市立芸術大学大学院で声楽を本格的に学んでいて、今夜の『ドイツリートのための演劇創作〜シューマン「女の愛と生涯 TU」編』もそうした藤居さんの歌唱を要とする内容となっていた。
 って、なんだかアートアートした小難しい作品と危惧する向きもあるだろうけれど、そこは演劇公演のほかにコント公演など開催してきた夕暮れ社 弱男ユニットの面々だもの、ご安心のほど。
 稲森さんと向井さん扮する女中(下働き)の女性と南さん扮するお嬢様、さらには村上君演じるピアノ教師の四人が、よい意味での「小芝居」「軽演劇」を繰り広げながら、シューマンの歌曲『女の愛と生涯』の1曲目、2曲目を説明したのち、藤居さんにバトンを渡す。
 銭湯のお風呂を活かした筋書きに、稲森さんと向井さんがコメディエンヌぶりを発揮し、南さんもお嬢様のこまっしゃくれた感じをよく表していた。
 さらには、久々に村上君の演技を見ることができのも収穫だった。
 そして、忘れちゃいけないのが藤居さんの声量が豊かで情感のこもったメゾソプラノ(アルト)独唱。
 電子ピアノによる出口青空さんの伴奏も機智に富む。
 錦湯さんでの会に新たな可能性を夕暮れ社 弱男ユニットの面々は与えてくれた。
 ぜひV以降もここで披露してもらいたいものだ。

 続いて、高座の準備が終わったところで秀都さんが登場する。
 落語が初めてのお客さんも多いということに配慮しつつ、最近は後輩も増えてきてと落語家さんの世界を紹介を兼ねたマクラをひとくさり。
 本題のほうも、おなじみの『時うどん』を選ぶ。
 藤居さんの歌唱が本格的なクラシックなら、こちらも古典中の古典、歌うように語る流れのよい口演で、ここぞというところでは観客を巻き込みつつサゲまで演じ切った。

 トリは、方気さん。
 こちらも初めてのお客さんに対応して、マクラでおのが人となりを語っていく。
 そして本題は、たっぷりと『茶の湯』を演じた。
 小僧と二人の隠居暮らしを始めた老人、何か趣味を持とうと手を出したのが茶道だったが、小僧はもちろんのこと、老人のほうも詳しいことは一切知らず…。
 隠居老人と小僧がはちゃめちゃを繰り返す前半部分、店子たちがお茶に誘われて翻弄される中盤、そしてサゲにいたる終盤の三つの部分がある噺だけれど、方気さんはここぞというところで表情表現を強調しつつ、細部も丁寧に演じ重ねていった。
 石川県での活動が方気さんの藝にどう磨きをかけていくのか、非常に愉しみで仕方がない。

 最後は、方気さん、秀都さん、夕暮れ社 弱男ユニットの面々が登場してのトークで〆た。

 と、今夜も盛りだくさんの座錦湯だった。
 ああ、面白かった!!!

 そして、方気さんご夫妻は、半年間の支配人、本当にお疲れ様でした!!!!
posted by figarok492na at 00:52| Comment(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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