2018年01月30日

第15回座錦湯

☆第15回座錦湯

 出演:月亭方気さん、桂三幸さん、リスナップ
(2018年1月29日20時開演/錦湯)


 少し穏やかになったと思ったら、またぞろぐっと冷え込み始めた京の夜だったが、錦湯さんは常連さんに、お久しぶりのおなじみさん、リピーターさん、さらには3月に出演希望のご新規さんがバランスよく集まって、けっこうな入りだった。
 15回目となる座錦湯は、支配人の月亭方気さんに前支配人の桂三幸さん、そして漫才のリスナップのお二人が出演。

 定刻20時を少し過ぎたところで、方気さんの盟友であるリスナップのお二人が登場。
 なにせ、客側から見て左側の少しふくよかな藤本康志さん、同じく右側の少しスリムな土井隆さん、ともに方気さんと同じ関西大学の落研仲間なのだ。
(藤本さんが方気さんと同じ回で、土井さんが後輩)
 で、インフルエンザが流行っているが大丈夫ですかと健康に心を配ったり、実弾攻撃一口チョコを手ずから配ったりと、お客さんへのサービス精神をまずもってアピール。
 それから、幅広く活躍するお二人らしく、大衆演劇での経験を面白おかしく語ってみせる。
 方気さんも三幸さんも新作をかけるので時間を伸ばさなきゃいけないと内幕をばらしてさらに笑いをとったのちは、藤本さんがお嫁さんの実家である沖縄を訪ねたエピソードへ。
 実は藤本さんのお嫁さんのお母さんは…。
 と、ここから先は別のライヴやイベントでぜひぜひお聴きくださいませ。
 何か沖縄の風を感じる、おかかなしいならぬ、ちょっとおかおかしい「ファミリープロット」だった。
 最後は、物真似しろという藤本さんの無茶振りに土井さんが応じて(?)方気さんにバトンタッチした。

 続く、方気さんは開口一番、非常に驚きの報告。
 座錦湯とも深く関係した報告なのだけど、あえてここではまだ触れないことにしておく。
 ある意味、春らしい報告であった。
 さて、方気さんがかけたのは、先々週演じそびれたお客さんからいただいたお題「バレンタインデー」をもとにした新作である。
 我々米朝一門(月亭一門が桂米朝さんの一門であることを忘れちゃちゃあいけない)はまず『東の旅』の発端から始まると断って、扇子を二本ぱたんぱたんと打ち始める。
 で、そのまま本題の新作へ。
 今回は虎の巻があるから大丈夫!
 まさしく張り扇調の名調子で、幸薄子なる薄幸な女性のバレンタイン悲話を「読み」「聴かせた」。
 よくできたほら話だけれど、女性が痛い目にあうあたり方気さんらしいとも思ってしまった。

 トリは、三幸さん。
 こちらも虎の巻持参で新作に挑む。
 どちらかといえば、方気さんが完璧主義の垣間見える虎の巻であるとすれば、三幸さんは肩ひじ張らぬ柳に風、無手勝流で我が道を行く虎の巻の感強し。
 大きな声で独り言を口にする携帯電話ショップのお客さんと女性店員のやり取りを描いたもので、そこここに仕掛けられたくすぐりに加え、虎の巻の行ったり来たりも笑いに変えていたのは、三幸さんならではだった。
 完成形がどのようなものになるか、サゲの部分も含めて愉しみだ。

 最後は、大喜利を決行。
 今夜は大喜利猛者で常連のゴハさんが出題するお題に、方気さん、三幸さん、藤本さん、土井さんが応える形式だ。
 定石にそった「正解」もきちんと出て来るけど、やはりこのメンバーだと脱線脱臼した答えも少なくない。
 藤本さんなど、毒っけたっぷりだった。
 ただ、ちょっと後半は耐久戦気味の展開にも。
 長丁場を方気さんの解答が〆た。

 と、今夜はある意味スリリングさに満ちた座錦湯でした。
 毎週月曜20時は、皆さん錦湯さんにぜひ!
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 00:12| Comment(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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