2017年10月03日

The錦湯 第19回

☆The錦湯 第19回

 出演:桂三幸さん、桂小鯛さん
(2017年10月2日20時開演/錦湯)


 先日の台風の日以上に強い雨が降り続く京都の夜だったが、錦湯さんには常連さんなどおなじみの顔が集まった。
 19回目となるThe錦湯は、支配人の桂三幸さんと初登場となる桂小鯛さんが出演。

 定刻20時を少し過ぎたあたりで、お二人が登場しトークをスタートさせる。
 小鯛さんといえば、桂塩鯛(前都丸)さんのお弟子さんであり、つまるところ米朝事務所所属の落語家さんでもある。
 と、いうことで、あなた米朝事務所の小鯛さんとこなた吉本の三幸さんが二つの事務所の違いについてあれこれ語って笑いを誘う。
 さらには、師匠の塩鯛さんや大師匠のざこばさんに関するエピソード等でも盛り上げた。

 で、頃良いところで小鯛さんが高座へ。
 初めての錦湯さんの会、しかも今日急遽オファーがかかった上に全く三幸さんから詳しい説明もないということもあって、トークの間、マクラと会場やらお客さんやらの様子を巧みに窺っていた小鯛さんだが、本題には『青菜』を選んだ。
 仕事を終えた植木屋が旦さんから名酒柳蔭をご馳走になり、鯉の洗いをご馳走になり、口直しに青菜までご馳走に…。
 といったおなじみの古典だけれど、いやあこれは面白かった。
 基本は明晰な口跡でテンポがよくて流れのよい語り口だが、ここぞというところではデフォルメを仕掛けるなど表現に大きさが加わる。
 また、破顔一笑とでも呼びたくなるような笑顔も印象的だ。
 特に、植木屋が旦さんの真似事をして無茶を重ねる終盤、ぐっと噺がはねて笑いも弾けた。
 小鯛さん、これからも注目していきたい。

 トリは、三幸さん。
 以前、錦湯さんでも取り上げた新作で、題名は未詳。
 どうやら部下の刑事が宝くじに当たったらしい、これは捨て置けぬと上司は内々に調査を命じるが…。
 といった具合の展開で、上司の刑事が報告を受けるたびに口にする言葉(大事なネタなのであえて書かない)が、雰囲気はまるで違うものの市川崑監督の金田一耕助シリーズの加藤武演じる警部の風があっておかしかった。
 途中ちょっとだけスリリングな部分もあったが、そこは三幸さん。
 なんなく錦湯流儀でばっちり乗り切った。

 最後は、大喜利を決行。
 大喜利猛者のゴハさんが以前用意した大喜利のお題を読んでもらいつつ、三幸さん、小鯛さん、客席のお客さん数人がお題に挑むというスタイルで、三幸さんがコンスタントに答えを重ねるのは当然な一方、こういった大喜利はまずないという小鯛さんも機転と機智に富んだ解答を繰り広げていた。
 お客さんも、中瀬とかいう変なおっさんを除き健闘していた。

 と、今夜も盛りだくさんなThe錦湯でした。
 そして、来週10月9日は、ネオラクゴ・フロンティア、ネオ落語・セントラル、毎週月曜錦湯劇場、The錦湯と続いてきた錦湯さんでの会の150回、並びに3周年記念の会となります。
 皆さん、錦湯さんへぜひ!
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 01:28| Comment(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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