☆第22回ちゃいちゃい寄席in上野湯
出演:月亭天使さん、桂文五郎さん、月亭方気さん
(2017年9月12日19時開演/上野湯)
銭湯数珠繋ぎという趣向で始まったちゃいちゃい寄席も、今回で22回目。
錦湯でもおなじみの月亭天使さん、桂文五郎さん、月亭方気さんのお三人が出演するというので、ここのところちゃいちゃい寄席のフランチャイズ的な場所となっている上野湯さんまでお邪魔した。
上野湯さんは、最寄りのバス停でいうと紫野泉堂町ということになるか。
こちらはバスの便の都合で佛教大学前から歩いたが、旭ヶ丘中学の隣の小さな道をぶらぶら下りて行ったらありますよという近くのローソンストア100の店員さんの案内に従って大正解。
迷わず到着することができた。
住宅街の真ん中ということもあって、今夜のお客さんも地元密着型、近所の方々が開演までに三々五々と集まって来て、開演前には結構な入りとなっていた。
そうそう、開演前までテレビの阪神巨人戦のナイター中継をつけていたところ、当方の隣に座った常連さんと思しき初老の男性から、はよ消さなと突っ込みが入った。
まさしく地元密着型だ。
定刻頃、ご主人の挨拶のあとに、お三人が登場しちゃいちゃい寄席などについてトークがある。
と、ここで方気さんの口からおめでたい発表が。
が、これはいずれ錦湯の感想で記すこともあるだろうから、今夜のところは省略。
方気さん、誠におめでとうございます!
で、文五郎さんが高座へ。
文五郎さんの高座は本当にしばらくぶり。
文五郎さんほどではなかったとはいえ、かつて両膝の手術を行った人間としてはやはり他人事ではない。
もちろん、文五郎さんは見事復活、難なく高座を務めていた。
まずもって毒の効いた小話を二つ披露したのち、本題の『牛ほめ』へ。
と、言ってもそんじょそこらの『牛ほめ』と文五郎さんのものとでは『牛ほめ』が違う。
時季にあわせた怪談調、というよりブラック文五郎の本領発揮とでも呼べる内容に改作されていた。
サゲは冒頭の「伏線」がしっかり活きたものとなっていた。
続いては、方気さんが登場する。
客席前方に陣取った女の子たちをきちんと意識しつつ、自己紹介を兼ねたエピソードや小話をいくつか語ったのち、本題の『動物園』に入った。
『動物園』といえば、昨夜錦湯で桂あおばさんの高座を聴いたばかりだが、あちらが師匠桂ざこばさん譲りの無手勝流の口演だったとすれば、方気さんは折り目正しいオーソドックスな語り口。
ただし、ここぞというところでは大きな表情づけを行って女の子たちも引き付けていた。
ぽんぽんぽんとテンポよく決まった『動物園』だった。
トリは、月亭太遊さんが別府に移ったのち差配の役回りを務めている天使さん。
こちらもマクラで小話をいくつか披露したのち(猿の表情が印象に残る)、『元犬』の猫バージョン、『元猫』を演じる。
これはもう、猫好きの天使さんならではのネタだろう。
天満の天神さんに願をかけて人間となった白猫が、親切な大店のご主人の伝手を頼って奉公する身となったが…。
というその白猫の奇妙奇天烈ぶりが柄によく合っていた。
と、錦湯さんの会とは一味も二味も違っていて、興味深く愉しめた会でした。
ああ、面白かった!!
2017年09月12日
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