2017年08月29日

The錦湯 第14回

☆The錦湯 第14回

 出演:桂三幸さん、桂治門さん、林家染八さん
 大喜利出演:ぷるーとさん
(2017年8月28日20時開演/錦湯)


 前回は冷房の調子が今一つで若干暑さの厳しいThe錦湯だったが、今夜は絶好調。
 ひんやりとした雰囲気の中、落語に大喜利が愉しめた。
 お客さんも、常連さんにリピーターさん、ご新規さんと偏りのないなかなかの入りでこちらも好調だった。

 定刻20時を少し過ぎた頃、三幸さん、治門さん、染八さんの三人が登場し、丁々発止(?)のトークを重ねる。

 で、錦湯ではもうおなじみの一人となった染八さんが高座へ。
 初めて落語を聴くというお客さんもいることから、タイトルだけを口にしますのでどっちのほうをお聴きになりたいか拍手してくださいとアンケートを実施したところ、『七度狐』が選ばれた。
 お伊勢さん参りに向かう喜六清八の二人連れ、気づかぬうちに狐に怪我をさせてしまったが、この狐というのが恨みをはらすために七度もばかすという怖ろしい狐で…。
 といったおなじみの噺で、染八さんは二人が狐にばかされるあたりから本題を始める。
 生憎三味線はなかったものの、熱の入った演技でそこはカバーした染八さん、メリハリと流れのよい高座が心掛けられていた。

 続いては、治門さんが登場。
 錦湯初出演となる治門さんは桂小春団治さんのお弟子さんで、顎のラインがちょっと印象的だ。
 これまたおなじみの古典『天災』を演じたのだけれど、その独特なエロキューションを巧く活かしたやり取りが面白い。
 例えば桂ざこばさんのような沙汰の限り、登場人物と演者が表裏一体といった風の強弱の強、狂気を強調した『天災』とは一線を画し、ソットヴォーチェというか、あえて小さく潜めた声が特に効果的だった。

 トリは、支配人である三幸さん。
 きっちりした古典の落語は染八さんと治門さんがやった、だから俺は俺の道を行く、と言わんばかり、と言っても、もちろん肩ひじ突っ張らかすようなことなく、軽やかに三幸さんは未完成の新作『天井高い(仮)』に挑んだ。
 9月5日の天満天神繁昌亭での会があるのであえて詳しくは記さないが、三幸さん流の上方落語界への「プロテスト」…。
 は、ちょっと大げさかな。
 でも、それってどないやねん!? という三幸さんの想いがくすぐりの連なりから窺えたことも事実だ。
 さて、この新作の完成形や如何?
 ぜひ繁昌亭でお試しくださいませ。

 最後は、恒例の大喜利を決行した。
 三幸さん仕切りの下、諸般の事情から落語絡みのお題を答えていくという形式で、ある意味お題の千本ノック状態。
 治門さん、染八さん、大喜利連のぷるーとさんはコンスタントに解答を重ねていたが、途中楽屋話的なおしゃべりが挟まっていたのはThe錦湯らしい。

 と、今夜も盛りだくさんなThe錦湯でした。
 毎週月曜20時は、錦湯さんにぜひ!
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 01:44| Comment(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。