2017年07月11日

The錦湯 第10回

☆The錦湯 第10回

 出演:桂三幸さん、桂小留さん
 大喜利出演:かるあさん、はしかわさん
(2017年7月10日20時開演/錦湯)


 雨が降るかと思っていたら、青空、それも容赦ない陽光で激しい暑さとなった一日。
 それでも錦湯さんには、常連さんにリピーターさん、ご新規さんが顔を揃えた。

 今回は、支配人の桂三幸さんに二回目となる桂小留さんのご出演。
 定刻20時を過ぎたあたりでお二人が登場し、近況報告や落語界の話題などでじわじわと盛り上げていく。

 で、ほどよい頃合いで小留さんが高座へ。
 小留さんは桂小枝さんのお弟子さんだがそのことは冒頭のトークで触れたので、ここでは割愛。
 いらっとすることがいろいろあるんですよ、と身近なエピソードを重ねて笑いを掴む。
 と、マクラは、素とは違うけれどまさしくエピソードトーク的なおしゃべりぶり。
 が、本題の『阿弥陀池』に入ると、古典落語の規矩に沿った語り口に一転した。
 次から次へと作り話に騙されて新聞を読まなあかんとなぶられた男、自分も他人に仕掛けておもろがってやろうと思ったわよいが…。
 といった具合のおなじみの噺だが、基本は早めのテンポ、ただし要所ではきちんと語り、逆にここぞというところでは流れるように言い立てる。
 特に、冷房があまりきかない中で汗だくになりながらも、きちんと筋を通して一気呵成にまくり上げたエネルギッシュな終盤が強く印象に残った。

 トリは三幸さん。
 ようやく冷房もきき始めたこともあって、こちらは肩ひじ張らないかろみのきいたマクラからスタートする。
 ただし、あるアクシデントで左目の上のほうを激しく傷つけたという話にはびっくり。
 そういえば、あれ今日は眼鏡をかけてはるなあとは思っていたのだが。
 数日前は青く腫れ上がっていたというが、今は眼鏡をとれば傷が目立つ程度まで快復されていて、まずは何より。
 で、そうした出来事もあってか、今夜かけたのは、師匠桂文枝さんの新作『ダンシング・ドクター』だ。
 もちろんそこは落語のこと、当たり前の病院医者が登場するはずはなくて、いろいろと皮肉がきいている。
 三幸さんは軽快な掛け合いで小気味のよい口演を行っていた。
 錦湯劇場〜The錦湯と錦湯さんでの会の支配人となった三幸さんが、こうやってこれまでのネタを掘り起こしたり、新しいネタを作ったりしている点は、月亭太遊さんのネタオロシとは異なるとはいえ、やはりきちんと記憶しておくべきことだと思う。

 最後は、三幸さん仕切りによる大喜利を開催。
 今回は、小留さんのほかに、本当に久しぶりとなるかるあさんに、新星はしかわ君(三幸さんが名前を巧くいじっていた)が参加する。
 途中、小留さんとかるあさんの大学絡みの浅からぬ因縁を知ったのだけれど、小留さんがプロの切れを見せていけば、かるあさんは大喜利猛者らしい機智に富んだ答えを披瀝していた。
 一方、はしかわ君も負けじと解答を重ね、今後の活躍を期待させた。
 で、三幸さんの裁定で、かるあさん、はしかわ君は年末の大喜利大会の出場権も獲得した。

 と、今夜も盛りだくさんのThe錦湯でした。
 ああ、面白かった!!

 ところで、前回の感想でもお知らせしたとおり、次週次々週は祇園祭の関係で錦湯さんが営業日となるため二回連続でお休みです。
 皆さん、7月31日以降、月曜20時は錦湯さんにぜひ!!
posted by figarok492na at 01:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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