2017年06月27日

The錦湯 第8回

☆The錦湯 第8回

 出演:桂三幸さん、笑福亭笑利さん
 大喜利出演:ゴハさん(仕切り)、あふろだんぺーさん(同)、宇多川どどどさん
(2017年6月26日20時開演/錦湯)


 ようやく梅雨らしくなってきた京この頃だが、今夜はなんとか雨は降らず、気温のほうも少し低めで過ごしやすかった。
 8回目となるThe錦湯は、支配人の桂三幸さんにおなじみ笑福亭笑利さんの出演。
 常連さんにリピーターさん、大喜利猛者に加え、今夜は『モノクル』というイギリス発の雑誌の取材の方も来られていた。
 京都では何やら新しい小劇場がどうこうと話題になっているが、ここ錦湯さんは地域の人たちにとって大事な銭湯であるとともに、大事な劇場だなあと改めて痛感した次第。

 定刻20時頃、三幸さんと笑利さんが登場、近況報告は短めにすませ、早速お題集めが始まる。
 お客さんから一つずつ単語を言ってもらい(「職業」を出してもらえればありがたいというサジェスチョンあり)、その単語をアトランダムに結び付けて架空の落語の題名に仕上げ、そのオチの部分を考えるという、桂三実さん考案のゲームのためのお題集め。
 で、『リラックマテロリスト』、『たこ焼き医者』、『銭湯マジシャン』といった架空落語の題名が集まった。

 と、あとあとの準備も決まったとこところで、笑利さんが高座へ。
 さる17日に一休寺で開催された落語会についてマクラで語って(誰も観に来てないのはどういうことや!)笑いを誘ったところで、本題に入る。
 江戸末期に空を飛ぼうと試みた、岡山の浮田幸吉なる人物の試行錯誤の様を描いた新作落語で、以前笑利さんの独演会『独利』でも口演されたもの。
 もちろん、笑いの仕掛けもそこここにあって十分笑ったし、侍の語り口など、やはり笑利さんの時代劇好きが活きているなあと思ったが、やはりこの作品の肝は、何があっても空を飛びたいと自らの意志を貫いた幸吉の姿だ。
 笑利さんの強い想いがしっかりと伝わってくる話である。
(なお、一休寺で初演された作品が、明日28日19時開演の笑福亭笑利落語会特別公演「一休」で再演される予定とのこと。場所は大阪福島の八聖亭、料金は前売り1000円、当日1300円。ご都合よろしい方はぜひ!!)

 トリは、三幸さん。
 結構大きめのスピーカー(アンプ付き)を手にして高座へ上がる。
 岐阜でのラジオの収録のあと鈍行を乗り継いで京都まで戻って来たが、このスピーカーが重たく大変だったとマクラでこぼしてから本題に入る。
 母国の家族への仕送りのために毎日アルバイトに励む留学生のクリスだったが…。
 三幸さん自身の新作『その川の向こう側』だ。
 クリスのお人好しぶりが笑いの核となった作品で、実際ここぞというところで笑いが起こっていたのだけれど、今夜の肝はなんと言っても三幸さんの歌。
 高音質のスピーカーを駆使して、三幸さんの熱唱を愉しんだ。
(そんな三幸さんの熱唱がさらに愉しめそうな会が9月5日に天満天神繁昌亭で予定されているとのこと。こちらのほうも皆さんぜひ!!)

 冒頭のトークで集めたお題のオチを笑利さんがいくつか巧く決めてから、おなじみフリップ大喜利に入る。
 今夜は、ゴハさんのお題提出と仕切りでスタート。
 ゴハさんの捻りの効いたお題に、三幸さんがコンスタントに解答を重ねれば、笑利さんは錦湯の大喜利名物と呼んでも過言ではないイラストを繰り出して笑いを狙う。
 一方、大喜利猛者の正統派あふろだんぺーさん、異端の王道宇多川どどどさんも負けてはいない。
 後半はだんぺーさんがお題提出と仕切りに移り、ゴハさんが解答に回る。
 「かわいい犬とは?」といった一見当たり前、その実難しいだんぺーさんのお題に対しても、そこはプロ。
 そして大喜利猛者。
 名解答が飛び出していた。

 と、ますます進化を遂げるThe錦湯。
 月曜20時は、錦湯さんへ皆さんも集まれ!
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 01:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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