2017年06月20日

The錦湯 第7回

☆The錦湯 第7回

 出演:桂三幸さん、笑福亭大智さん、森乃阿久太さん
 大喜利出演:ゴハさん(仕切り&出題)、宇多川どどどさん
(2017年6月19日20時開演/錦湯)


 笑福亭大智さん、森乃阿久太さんと、7回目となるThe錦湯は、支配人の桂三幸さん以外はいずれも初登場。
 初夏を飛び越して夏を思わせる暑さにも負けず今夜も集った常連さんやリピーターさんにとってはとても嬉しい顔触れである。

 定刻20時を過ぎた頃、三幸さんに誘われて大智さん、阿久太さんが登場。
 初めましての挨拶を兼ねたトークを繰り広げる。
 その手探り感も面白い。

 で、程よい頃合いで、大智さんが高座へ。
 大智さんは笑福亭仁智さんのお弟子さんで、錦湯関連では智丸さんの弟弟子にあたる。
 もともと伐採(林業)をやっていたというがたいの良さと、もじゃっとしたヘアスタイルが特徴的だ。
 マクラでは、冒頭のトークでも話が出た近くに住んでいて親しくさせてもらっているという矢野・兵動の兵動大樹さんとのエピソードを語って、まさしくすべらない滑り出し。
 本題ではおなじみ古典の『寄合酒』を演じたが、はっきりとした登場人物の演じ分けに、テンポのよい掛け合いと陽性な高座に仕上がっていて、実におかしい。

 続いては、阿久太さん。
 阿久太さんは森乃福郎さんのお弟子さんだが、もとは太秦の生まれで、本名井上久男の名前で東映京都に所属する役者さんでもある。
(以前、『父のこころ』の現場でご一緒させていただいた福本清三先生のお話をうかがえばよかった)
 マクラでもそういった役者稼業の話に触れてから、小話で様子を窺った阿久太さんが本題に選んだのは、『たけのこ』。
 隣の屋敷のたけのこが自分の屋敷の庭に顔を出して…。
 お武家様と家臣のべくない三人のやり取りを描いた噺だけれど、やはり時代劇を演じて来たこともあってか、語り口が堂に入っている。
 もちろん、「役者」に偏り過ぎないバランスのよさも強く印象に残った。

 トリは、三幸さんが『ロボ・G』を演じた。
 お師匠の文枝さん(三枝時代)の作品で、わがままいっぱいの高校生の娘のために、両親が退化型ロボット(おじいさん型のロボットで、徐々に言葉や記憶を退化させていく)いちべえさんを購入したが…、といった展開の内容。
 文枝さんらしい目のつけどころの作品だけれど、三幸さんはウエットに過ぎない口演で、要所ごとに笑いを生んでいた。

 最後は、おなじみ大喜利のコーナー。
 なんと今回は、大喜利猛者の一人ゴハさんがお題の出題ばかりか仕切りにも挑むという、ここ錦湯でなければありえないスタイル。
 支配人の三幸さんが動じず安定した解答を重ねるのは言うまでもないが、大智さんや阿久太さんもすぐさま錦湯ののりを受け入れたか、ちょっとだけ下がかったネタも織り交ぜつつ、ヒットを打ち続けた。
 そして、もう一人の大喜利猛者は宇多川どどどさん。
 変化球の直球勝負、変格派の王道とでも呼びたくなるような勝負っぷりだった。

 と、今夜も盛りだくさんでした。
 新しい顔触れがやって来る錦湯さんに皆さんもぜひ!
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 00:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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