☆The錦湯 第6回 〜ダークサイド〜
出演:桂三幸さん、月亭天使さん
(2017年6月12日20時開演/錦湯)
このまま夏まっしぐらかと思っていたら、ここのところ涼しさが続いている京この頃。
二週間ぶりの登場となる支配人の桂三幸さんの差配の下、6回目となるThe錦湯が開催された。
今回は、常連さん中心に集まってアットホームな会となった。
定刻20時を過ぎたあたりで三幸さんと月亭天使さんが登場。
月亭太遊さんが九州に移って以降、ちゃいちゃい寄席の仕切りを務めている天使さんだが、よくよく考えてみれば錦湯さんでの出演は本当に久しぶり。
そんなことも含めて、冒頭のトークは三幸さん主導で軽やかに盛り上がる。
で、頃合いを見計らって天使さんが高座へ。
近況報告とミステリ小説が好きというマクラののち、本題に入る。
女性家族がひょんなことから俳句を捻ってみせようという内容で、古典の『雑俳』を現代流に大きくアレンジしたものだ。
べたな洒落も豊富だが、特におかしかったのはマクラのミステリ小説の話題が伏線になった「句だり」。
詳細は省くけれど、ミステリ小説を題材にした映画(35回程度観ている大好きな映画)をくすぐりにしていて、とても嬉しかった。
続いては、三幸さん。
師匠の桂文枝さん(の三枝時代)の新作『僕達ヒローキッズ』。
母親に遊びに行けと言われて公園まで足を運んだ小学生だったが、塾通いなどで友達は誰一人いない。
と、そんなところへ同級生がやって来たものの…。
といった展開の話で、心身ともに疲労困憊な小学生の姿が描かれたおかかなしい内容だった。
もちろん、ここぞのくすぐりでは笑ったけれど。
三席目は再び天使さんが登場する。
ソフトに艶っぽい小話を二つ披露してから、本題の『転宅』を演じた。
泥棒が盗みに入った先の女に騙されて…。
というおなじみの古典だが、小話繋がりでやはり騙す女のほうのほどよい艶っぽさが強く印象に残る。
ネタおろしの頃か、だいぶん前に錦湯さんで演じたことがあったけれど、この間の天使さんの語り込みが感じられる高座だった。
トリは、三幸さんの『結構です』(表記はこれでよいのかな?)。
初期のハイブリッド落語と三幸さんは説明していたが、錦湯さんで演じられるのは確か今回が初めて。
上品な女性と結婚した医師だったが、その上品さがどうにも堅苦しくて…。
前半はクラシック音楽の権威主義が巧くくすぐりに使われており、後半はネオはめ物が大活躍。
特に、ネオはめ物の部分のディスコミュニケーションぶりがおかしかった。
さらに、大喜利も決行。
今回は大喜利猛者がいないということもあり、三幸さんと天使さんが解答にまわり、解答ばかりか仕切りもお客さんが務めるという「総動員」体制。
当方もネオキャクノセントラル以来久しぶりに俄か仕切りを仰せつかった次第。
(まあ、前には出ずには座布団の上に中腰になってではあったけれど)
何が起こるかわからない。
盛りだくさんのThe錦湯へ皆さんもぜひ!
ああ、面白かった!!
2017年06月13日
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