☆錦湯劇場 新生第5回(通算第30回)
出演:桂三幸さん、桂雀太さん
大喜利出演:龍楽さん
(2017年5月1日20時開演の回/錦湯)
世は大型連休中。
が、今夜も錦湯さんは常連さん、リピーターさん、ご新規さん(韓国から旅行中のお客さんもいらっしゃった)がバランスよく集まった通常進行。
新生5回目、通算30回目を迎える錦湯劇場は、新支配人の桂三幸さんのほかに、同期で先日米朝事務所を辞められたばかりの桂雀太さんがゲスト出演した。
で、定刻20時に三幸さん、続いて雀太さんが登場しトークがスタートする。
まずは、三幸さんのほうから、毎回ネタおろしを続けて来た前支配人の月亭太遊さんと異なり、現在のレギュラー陣では持ちネタがどうしても少ない。
そこで、フリーになったばかりの雀太さんに出演をお願いしたと、ゲスト出演の経緯を説明し、今回のあれこれについて雀太さんから話を聞き出す。
さらに、よしもとはどう?と何度も繰り出したが、そこは雀太さん、軽くいなすいなす。
と、盛り上げたところで三幸さんが高座へ。
自分自身の恋にまつわるちょっとした想い出をマクラで語ってから本題に入る。
会社からわき目も降らずに家に帰るような堅物無趣味の青年に、おじさんが今風の女性の口説き方をアドバイスするのだが…。
ずいぶん前に錦湯さんでも演じたことのある師匠文枝さん(三枝さん)の新作『How to プレイボーイ』で、三幸さんは時事的なくすぐりも織り交ぜつつ笑いを生んでいた。
続いて、雀太さんが登場。
向こうから酒樽が歩いて来たぞと若い男二人が喧嘩を始める。
酒樽と喩えられた割木屋のおっさん幸助は、喧嘩を止めて酒を振る舞うのが唯一最大の趣味、つまり嘘の喧嘩を仕掛けてただ酒飲ませてもらおうという魂胆なのだった…。
と、これはおなじみ古典の『胴乱の幸助』で、京都が舞台ということもあり、錦湯さんでかけるにぴったりのネタである。
師匠の雀三郎さん、というより大師匠の枝雀さん流儀、基本はきっちりと押さえつつ、ここぞという要所急所でばばっと動きが広がるというか、緩急強弱のメリハリが効いた笑いの多い口演をたっぷり披露した。
後世に残る古典というものは、やはり噺自体がよく出来ていると再確認するとともに、雀太さんの人柄特性がよく窺える高座だった。
トリは、三幸さんの新作ネタおろし。
錦湯ではおなじみ小型スピーカーを使ったネオはめ物だ。
来週の繁昌亭での会でかける予定ということもあってあえて詳しくは語らないけど、くすぐりの積み重ねが肝となった作品で、ああ、あるあると思わされる内容となっていた。
そして、錦湯らしい終わり方。
三幸さん、そこは動じない。
さらに三幸さんの仕切りの下、大喜利も決行。
錦湯大喜利勢を代表する龍楽さんがコンスタントに解答を続ければ、「なるほどここはこういう場なんですな」と雀太さんも場の空気を読んで最後まで答え切った。
と、今夜も盛りだくさんな錦湯劇場でした。
ああ、面白かった!!
さて、最後に三幸さんのほうから重大な発表がある。
これまでの錦湯劇場の名前は、前支配人の太遊さんあってのものであり、太遊さんが戻って来る際に使ってもらうことにし、自分が支配人を務める分に関しては新たな名称で会を行っていきたい。
で、その名も「The錦湯」。
ただし名前は変わっても、自分は太遊さんの中継ぎ(中繋ぎ)であって錦湯劇場精神はそのまま、落語会のほか、漫才、コント、その他広いジャンルの方々に参加してもらうし、大喜利や投げ銭制も継続する旨、三幸さんは宣言した。
ということで、これからも毎週月曜20時は錦湯さんにぜひ!!
2017年05月02日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック