☆月亭太遊ほろよい落語会
出演:月亭太遊さん
(2017年1月27日19時半開演/浮島ガーデン京都2階フリースペース)
六角富小路の浮島ガーデン京都2階フリースペースで開催さてた月亭太遊さんの独演会、ほろよい落語会に足を運んだ。
浮島ガーデン京都のフリースペースといえば、三遊亭はらしょうのドキュメンタリー落語の会が開催されたばかりだが、あちらははらしょう独自の企画で、てんこもり堂の藤本隆志さんや金乃梨子さんのサポートやお客さんの顔触れも含めてアットホーム感の強いものだった。
一方、今夜のほろよい落語会はその名の通り、太遊さんの落語とともに厳選されたドリンクやおつまみ(有機無農薬野菜などを使った本格的なヴィーガン料理。美味なり)を愉しんでもらおうという浮島ガーデン京都さんが主催した会である。
で、錦湯劇場の常連さんも何人か顔を揃えていたが、生やCDを含めて今回初めて落語を聴くお客さんが少なくないということで、太遊さんもそうしたお客さんに巧みに対応して会を進めて行った。
まずは、地方での活動のエピソードを交えつつ、オールドな小噺(短いものから少しだけ長いもの)を重ねて場を温める。
ちょうどよい頃合いになったところで、せっかくこうやって集まっていただいたということもあり、皆でうどんを食べる真似をしてから古典中の古典である『時うどん』を演じる。
太遊さんの『時うどん』を聴くのは久しぶりだけれど、「本寸法」(本来の意味とはちょっと違うけどそこは勘弁のほど)というか丁寧な口演で実におかしい。
途中、飲み物や食べ物のオーダーを見越してのトークを挟みつつ、お客さんの様子を窺いながら太遊さんは徐々に「ネオ」の方向へと舵を切る。
二席目は、ネオラクゴの古典とでも呼ぶべき『たまげほう』。
笑いどころが豊富で構成もしっかりとしたよく出来た作品だと改めて感心した。
そのメッセージも明解である。
R-1グランプリ用のメタル落語の「シャウト」とラテン落語(CDショップ)の「歌いぶり」で会場を大いに盛り上げたのち、最後はネオラクゴの『来て!観て!イミテイ村』(通常バージョン)をかけた。
ネオラクゴ・フロンティア初期の傑作でありもはや太遊さんの十八番の一つであり、すでに細部までわかっているにも関わらず、要所要所でついつい笑ってしまう。
もちろんそこは太遊さんのことだから、単にトレースするのではなく、「今ここに」の即興感も十分発揮されていたのだけれど。
と、盛りだくさんの会で存分に愉しめた。
ああ、面白かった!!
お世辞抜きでお料理も美味しいので、皆さんぜひ一度浮島ガーデン京都さんへ。
そして、次回の落語会を心待ちにしたい。
2017年01月28日
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