2017年01月03日

錦湯劇場 第13回

☆毎週月曜 錦湯劇場 第13回

 出演:桂三幸さん、月亭太遊さん、林家染八さん、ターザンさん
 大喜利出演:あふろだんぺーさん、かるあ君、貯蓄アンドザシティ君
(2017年1月2日20時開演/錦湯)


 正月二日目。
 新春を寿ぐ「毎週月曜 錦湯劇場」は、ご新規さんに久しぶりのお客さん、そして常連さんが顔を揃えて大盛況。
 新年に相応しい賑やかさだった。

 13回目となる今回は、支配人の月亭太遊さん、準レギュラーならぬほぼレギュラーの桂三幸さん、先週に続いての林家染八さん、しばらくぶりのターザンさんの出演で、スタートのトークから年末年始の近況などで盛り上がる。


 で、30分を過ぎたあたりで、染八さんが高座へ。
 これで三度目の登場となる染八さんは、一席入魂の構えで錦湯劇場のお客さんに向い合う。
 まずは先週少しだけ披歴した小ネタ・どうでもいいニュースを、フリップ(画用紙帳)を利用して繰り出していく。
 中身ももちろんだけれど、その繰り出し具合に染八さんの人柄が窺えておかしい。
 お客さんへのアンケートののちに演じた本題は、『河豚鍋』。
 河豚は食べたし命は惜しし。
 といった時代を舞台にしたおなじみの噺だけれど、染八さんはこれぞ古典という具合に要所急所を押さえた語り口で演じていくが、ここでも登場人物の随所に染八さんのフラ(おかしみ)が出ていたように感じた。
 そして、最後に踊りの「せつほん」を踊る。
 おまけの部分は錦湯劇場の高座の造りもあって完璧に決まらなかったのは残念だが、終演後の交流会の場ではばちっと決めて何よりだった。

 続いては、ターザンさんが登場。
 石田三成を応援せんがため米原観音寺限定の住みます芸人として九州から滋賀へとやって来た占い芸人のターザンさんは、この度無事任期を終えて今後も関西を拠点に活動するとのこと。
 自己紹介を兼ねたトークでは、そうした住みます芸人にまつわるエピソードを語った。
 メインは、フリップ(画用紙帳)を使った手相占いのネタ。
 お客さんの手相を拝見したりして、金運感情運など手相の基本を説明しつつ笑いをとっていた。
 ちなみに、手相によると当方は金運はあまりなさそうな…。

 三番目は、三幸さん。
 安定のマクラののち、R1グランプリ対応のネタを披露する。
 小型スピーカー(ネオはめ物)を活用したネタで、人と機械の噛み合わなさがしっかりと笑いを生んでいた。
 終わったあとのちょっとしたトラブル、三幸さんと機械の噛み合わなさもネタに繋がっていておかしい。
 加えて、三幸さんはお師匠の桂文枝さん作の新作『にぎやか寿司』も演じた。
 お腹が空いた麻雀帰りのサラリーマンが入ったのは、にぎやか寿司なる寿司屋だったが、この寿司屋というのが相当な代物で…。
 といった具合のくすぐりの効いた作品で、ここでもしっかりと笑いを造った。
 登場人物の掛け合いなど三幸さんらしい口演の中に、文枝師匠の「教え」が垣間見えていたのも興味深く面白かった。

 トリは太遊さんのネオラクゴ『祈るように食べる』。
 朝の食卓での夫と妻、小さな娘のやり取り。
 と記すと、それこそホームドラマ風の佳品。
 かと思いきや、そこは太遊さんのネオラクゴ、そんなものではおさまらない。
 胡散臭いロハス・ブーム、スピリチュアリズムへの批判とともに、農・自然への想いといった太遊さんの世界観が全面に押し出されるとともに、仕掛けくすぐりも豊富で大いに笑った。
 いやあ、ネオラクゴは尖ってるなあ。

 定番の大喜利ももちろん決行である。
 太遊さんの仕切りの下、作家の桜井さんのお題に三幸さん、染八さん、ターザンさん、大喜利出演者たちが挑むという構成だが、ここでも染八さんの積極姿勢が印象的。
 三幸さん、ターザンさんもコンスタントに解答を重ねて、あふろだんぺーさん、かるあ君、貯蓄君という大喜利巧者も着実にヒットを積み上げていた。
 比較的短めではあったけれど、その分太遊さんの仕切りも含め流れのよい大喜利だった。

 と、新年早々盛りだくさんの錦湯劇場でした。
 今年も毎週月曜20時は錦湯さんへ皆さんもぜひ!
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 09:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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