2016年11月08日

錦湯劇場 第5回 ラショウさんを迎えて

☆毎週月曜 錦湯劇場 第5回

 出演:月亭太遊さん、ラショウさん
(2016年11月7日20時開演/錦湯)


 見台の上にはマッキントッシュのノートパソコン、さらにはそれを取り囲むように高座の上には独特の表情と雰囲気をためた手造りの人形が居並ぶ。
 錦湯さんの硝子戸を開けると、いつもと違った光景がそこにはあった。
 と、言うのも5回目となる「毎週月曜 錦湯劇場」は、ゲストにパフォーマーでアーティストのラショウさんを迎えたからだ。
 ラショウさんといえば、ネオラクゴ・フロンティア時代からの長いお客さんであれば、あああの人かと思い出す向きもあるかもしれない。
 ライト商會2階のギャラリーで開催されたネオラクゴ・カルティベイトB「絆・インタラプト」(2015年3月28日)で、濃密な仮面舞踏を披露した方である。
 実は、ラショウさんは1983年に発表したボコスカウォーズで一躍脚光を浴び、その後設立したソフトハウス「イタチョコハウス」も未だに後続の人々に多大な影響を与え続けているゲーム界では知る人ぞ知る存在でもあるのだけれど、今回そのボコスカウォーズUが33年ぶりに発売されることを記念して再び月亭太遊さんとの共演が適ったのだという。
 スタートのトークでは、ラショウさんのコアなファンも加えたお客さんに向けて、太遊さんがまだ幼少の頃、ゲーム雑誌でラショウさんが企画したゲーム(結局発売はされなかった)に強く心を魅かれたことなど、今回の会に到るまでの経緯が熱く語られた。

 で、良い頃合いで、ラショウさんが登場しイタチョコ浄瑠璃(「墓古巣華魚〜洲」 イタ本=ギネス=ラショ卯と当初のツイートでは外題などが発表される)を演じる。
 先述したノートパソコンや3体の人形、そして高座代わりのテーブルの下に仕込んだオーディオシステムを駆使したモダン浄瑠璃とでも評することができるか。
 おなじみ「耳なし芳一」のお話を下敷きに、一人語りあり、歌ありと盛りだくさんの趣向。
 途中アドリブ的なくすぐりもふんだんに放り込んで笑いを生み出しつつ、ボコスカウォーズU、ばかりでなく、これまでのゲーム創りその他への様々な考え、意識、自問自答が折り込まれる、まさしくラショウさんのパーソナルな部分がしっかりと示されたパフォーマンスとなっていた。
 話が進むに連れて、人形の表情が徐々に変化しているように感じられたことも強く印象に残った。

 続いて太遊さんが登場し、一人芝居「独り世間 ハロウィン編」を披歴する。
 ときはハロウィン、舞台は学校、やおらジャージ姿の教員が口にしたのは…。
 ルーティンを含めたくすぐりが豊富でおまけにツイストも効いている、というのはネオラクゴとも共通した造りだけれど、高座に縛られない分、太遊さんはダイナミックな動きも見せており、それがまた笑いに繋がっていた。
 どうやらこの「独り世間」、これからシリーズ化しそうで今後の展開も愉しみである。

 三番目のプログラムは、太遊さんとラショウさんでボコスカ連獅子に挑む。
 連獅子といってもそこはこの二人、太遊さんは仮面のほかにタイツを転用した獅子の毛の部分を頭に被るという一種珍妙ないでたちで、ボコスカウォーズのテーマ音楽を流しながら踊りやラップに興じるという即興芸となっていた。
 最後は、お客さんともどもテーマ音楽を歌って大いに盛り上がった。

 最後は、ラショウさんと太遊さんのトーク。
 一転、ここではお客さんからの質問などにも応えながら、二人の表現、創作の核となる部分がたっぷり語られた。
 あえて詳細は省くけれど、ジャンルは違えど日々創作に勤しんでいる人間にとっては、非常に刺激的な内容だったとだけ記しておきたい。

 と、非常に密度の濃い回でした。
 これまでのような落語、ネオラクゴ、らぷご、漫才とともに多ジャンルのゲストを迎えていくという錦湯劇場に、皆さんもぜひ!
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 10:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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