2016年07月26日

ネオ落語・セントラル 第41回

☆ネオ落語・セントラル 第41回

 出演:桂三河さん、月亭遊真さん
 大喜利出演:すり身さん、広瀬信輔君
(2016年7月25日20時開演/錦湯)


 41回目となるネオ落語・セントラルは、埼玉県川口市の喜楽湯で開催されたENGEIゆでたまごに出演のため月亭太遊さんはお休み。
 その代わり、盟友桂三河さんと弟弟子の月亭遊真さんが登場、いつもよりかは若干少な目ではあるものの常連さん、リピーターさんも集い、webサイトの落語特集の取材の方もいらっしゃるなど、無事セントラルの灯は護られた。

 まず、世情を賑わしているポケモンGOの話題等で盛り上がったところで、遊真さんが高座へ。
 頭を短く丸めた遊真さん。
 すっきりとして一層男前ぶりが際立った感じだが、それが「しくじったんとちゃうか」と誤解されるもとになっていると周囲の反応をマクラで語ってから、本題に入る。
 今回のネタは、古典の『犬の目』。
 ひどい症状の男の両目をくり抜いた目医者、これを溶液につけて干しておいたところがさあ大変、この両目を犬に喰われてしまって…。
 というおなじみの展開なのだけれど、遊真さんは緩急の間合いのとり方がしっかりしていて、要所急所、くすぐりが巧く活きてくる。
 加えて、ここぞというところでの滑稽な口ぶりもおかしい。
 これから遊真さんのどんな新しいネタを聴いていくことができるのか、とても愉しみだ。

 トリは、三河さん。
 マクラでは、師匠文枝さんの話をにおわせつつ、今年の上半期の話題を振り返って笑いを生む。
 で、本題はこれまた古典の『粗忽長屋』。
 法善寺境内で行き倒れの死人の顔を目にした男、これは自分の友達だ、本人にしたいを引き取らせると騒ぎだし…。
 すでに錦湯さんでも一度演じたネタだが、三河さんの人柄、語り口もあって、単なるアホがアホをやっているというよりも、根は善良なのだけれど、生まれ育ちの環境のせいもあっていつの間にか相当ずれてしまった人間になっている、そんな人間の粗忽さ、おかかなしさがよく表われてくる。
 それと、三河さんの『粗忽長屋』では、常識ある人がそうでない人たちに追い込まれていく様がまた面白かった。
 ところで、マクラでは、三河さんが住みます芸人として8月から秋田に移り住むことが発表された。
 想うところはいろいろあれど、今はただ三河さんの新天地での活躍を心より祈願したい。

 最後は、定番の大喜利。
 遊真さんの仕切りの下、作家の桜井さん(お忙しそうで、ここのところはお休みが多い)考案のお題に上述した面々が挑んでいくというもの。
 ただし、三河さんは解答を繰り出すよりも、遊真さんとの掛け合いで場の雰囲気づくりに専念していた。
 一方、二回目の登場となる大喜利愛好家のすり身さんは、直球より少し外れた部分にボールを投げるかのようなスタイルの持ち主。
 伊藤雄之助や信欣三といった、昭和の怪優の味わいだ。
 広瀬君のほうは、人工知能ネタで「未来会議」の人らしさを巧く出していた。

 そして、昨夜は21時半で終了。
 こういったシンプルな展開のネオ落語・セントラルもまたよきかな。
 そして、来週は三河さんの送別の会ですので、皆さんもぜひ!
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 09:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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