☆ネオ落語・セントラル 第28回
出演:桂三河さん、桂文五郎さん
大喜利出演:貯蓄アンドザシティさん、かるあ君、棚卸し代行ハウスさん
(2016年4月25日20時開演/錦湯)
28回目となるネオ落語・セントラルは、大阪は道頓堀ZAZAにおける「いつつぼし五流派落語会」出演のため月亭太遊さんが不在。
ということもあってか、いつもに比べて若干お客さんの集まりは少なかったものの、そこはあえてこちらを選んだだけあって少数精鋭、愉しい会となった。
まずは、桂三河さんと今回初登場となる桂文五郎さんのトークからスタート。
一見、松竹新喜劇の二の線風、先ごろ三年間の見習い修行を終えたばかりという文五郎さんは、師匠桂文珍さんにとって25年ぶりの年季があけたお弟子さんとのこと。
ご苦労が偲ばれる。
で、盛り上がったところで、その文五郎さんが高座へ。
おなじみ『阿弥陀池』を演じる。
ありもしないホラ話でなぶられた町内の男が、今度は誰ぞにおんなじ話をして騙し返したろと勢い込んだはよいが…。
落語中のホラ話ではないが、下に押さえ込まれた泥棒が懐に忍ばせた匕首で。
って、これはそれこそ剣呑な喩えかな。
キャラクターの描き分けがしっかりして、強弱のはっきりした、筋のわかりやすいオーソドックスな上方の落語家さんらしい語り口なのだけれど、時折芯の強さというか、後述大喜利で表されたような寸鉄人を刺す気の動きが窺えたのも興味深く、またそこに、師匠の文珍さんと相通ずるものを感じたりもした。
しばし夢のような驚きの時間あり。
今回のネオ落語・セントラルを外してしまった皆さんは、思わぬ金星を掴み損ねたってことです。
トリは、三河さん。
身近なエピソードを重ねたマクラで大きな笑いをとってから、本題の『お忘れ物承り所』へ。
師匠桂文枝さん(三枝時代)による、細かいくすぐりの効いたよくできた作品で、ここぞというところできっちり笑いが起きていた。
この夜の三河さんには、どこか大師匠然とした風格あり。
最後は、定番の大喜利となる。
三河さんの仕切りの下、作家の桜井さん(あいにくお休み)考案のお題に、文五郎さんと大喜利連の貯蓄アンドザシティさん、かるあ君、棚卸し代行ハウスさんが挑んだ。
三河さんの仕切りは、獲物を横取りしない鵜飼いの鵜匠といった感じ。
解答者の思うに任せつつ、適宜合の手を挟んで行く。
文五郎さんは、三河さんとともに大喜利連にも気を配りつつ、自らブラックというだけあって、時にシュートな解答を飛ばしていた。
一方、大喜利連は、三者三様の安定した解答ぶり。
文五郎さんにのっかる形で、かるあ君など、けっこうきわどい答えを連発していた。
と、一味もふた味も違ったネオ落語・セントラルでした。
何が起こるかわからないネオ落語・セントラルへ皆さんもぜひ!
ああ、面白かった!!
2016年04月26日
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