☆ネオ落語・セントラル 第26回
出演:桂三幸さん、月亭太遊さん、月亭遊真さん
大喜利出演:おじーさん、廣瀬信輔君他
(2016年4月11日20時開演/錦湯)
春爛漫の京このごろ。
ぽやんぽやんと頭の中まで春爛漫。
と思っていたら、なんじゃいな、昨夜の寒さは。
もしや、これは何者かの陰謀では…。
などとついつい口にしたくなるほどの、気温の下がりっぷりだった。
まあ、こんな夜はお客さんも少ないだろう、と思っていたら、常連さんにリピーターさん、ご新規さん(大喜利界隈や落語好きの方etc)となかなかの入りで重畳重畳。
まずは、桂三幸さん、月亭太遊さん、月亭遊真さんのトークで盛り上げる。
太遊さんからは、日曜日の努力クラブの公演に絡んだ話なども。
あったまったところで、遊真さんが高座へ。
師匠に初めてつけてもらったネタの『十徳』を演じる。
錦湯さんでの『十徳』といえば太遊さん、そして先々週は三幸さんも演じたばかりだけれど、遊真さんは要所要所を丁寧に、かといって杓子定規な一本調子ではなく、緩急の間合いをきちんとはかりながら演じていく。
その間合い、ここぞというくすぐりでしっかり笑いが起こっていた。
はじめのトークで触れられた如く、この『十徳』で遊真さんの手持ちのネタ4つが全て錦湯さんで演じ切られたことになる。
新ネタの披露が実に愉しみだ。
(って、急かしちゃあかんね)
続いて、三幸さんが登場し『冬のゴルゴ』をかけた。
ゴルゴ13も世知辛い「冬の時代」には勝てず…。
錦湯さんでもすでに演じられたことのある三幸さん作の新作落語だが、ネタおろしの際は25分ほどの尺だったものを凝縮に凝縮を重ねて5〜10分程度のネタに仕上げただけに、全篇笑いに満ちていた。
そして、伝説の殺し屋の情けなさにはなんとも身につまされる。
なお、来週も三幸さんはご出演の予定で、一体どんな噺が飛び出すか。
次回も待ち遠しい。
トリは、太遊さん。
桂あおばさん、月亭方気さん、笑福亭笑利さんとの丹後・宮津落語会道中でのエピソードをマクラで語りつつ本題の中身を準備してから、ネタおろし『えて!して!死に体ZONE(えてしてしにたいぞーん)』に入る。
とある寂れたおもちゃ屋に、突然イミテイ村出身のDJ村八分が現われて、カテゴリー吉良なる人物の暗躍陰謀の様を説く。
曰く、この男は善人の顔をしてやって来ては、地域地域を食い荒らしていくのだと。
実は、カテゴリー吉良こそネオ落語の十八番と呼ぶべき『来て!観て!イミテイ村』でころりとやられるあの男だったのだ…。
といった具合の筋書きで、太遊さんの伝えたいことが全面に押し出されたネオ落語なんだけれど、そこは笑いの仕掛けも豊富。
大いにわいていた。
で、クライマックスのDJ村八分とカテゴリー吉良のフリースタイルラップの対決は途中まで。
完成を乞うご期待。
最後は定番の大喜利だが、昨夜の仕切りは遊真さん。
太遊さんは解答者に回って、三幸さん、大喜利ゲストのおじーさん、飛び入り参加の廣瀬君らとともに、おなじみ作家の桜井さん(あいにく昨夜はお休み)、常連でライターの神龍さんのお題に挑んだ。
高座と同様、遊真さんは緩急のよくついた仕切りで、解答に対する受けも的確だし、時折混じる一言に引き出しの多さを感じたりもした。
で、解答者に回った太遊さんはコンスタントに、そして速いテンポで答えを繰り出し、笑いを誘う。
三幸さんも、大喜利の雰囲気に合わせて解答を重ねた。
一方、大喜利参加は初めてなれど、すでにフリートークの会などに参加しているというおじーさんは、独特の感性で捻りの効いた答えを繰り出していた。
中島らも似の風貌と相まって、おじーさんの今後の活躍が期待される。
また、昨夜はお客さんからの解答も多く、そこがネオ落語・セントラルならではだなと思ったりもした。
〆はなぜだか謎かけに。
三幸さん、お疲れ様でした。
と、昨夜も盛りだくさんのネオ落語・セントラル。
月曜20時は錦湯さんに皆さんもぜひ!
ああ、面白かった!!
2016年04月12日
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