2016年02月14日

第22次笑の内閣『朝まで生ゴヅラ2020』

☆第22次笑の内閣『朝まで生ゴヅラ2020』

 作・演出:高間響
(2016年2月13日19時開演の回/アトリエ劇研)

 なんと今年初めての観劇。
 で、そんなお芝居リハビリ期間中の人間には、どどんと重くなく、笑いどころもたっぷりで、その実考える芽もしっかりある笑の内閣はぴったりの内容だった。

 西暦2020年、北海道は恥骨湖の湖底で深い眠りにあるはずのゴヅラが、突如目醒めようとしていた。
 けれど、そんなゴヅラを商売のダシに使っている地元温泉旅館宝屋の面々は、政府関係者の避難要請の声にも耳を傾けず…。
 といった具合に、第22次笑の内閣『朝まで生ゴヅラ2020』は進んでいく。

 残念ながら旗揚げ公演の『朝まで生ゴヅラ』は観逃してしまったが、今回の作品はそのテイストや枠組みを受け継ぎながらも、99パーセント書き直したという、ほぼ新作となっている。
 時事ネタから下ネタ(だいたい恥骨湖だもんね)、ドリフへのオマージュ等々、あちらこちらに笑いを仕掛ける一方で(向坂達矢の怪演と丸山交通公園の笑い達者さを忘れてはなるまい)、それがまたこの国の様々な現状の寓意ともなっているあたり笑の内閣らしい。
 それとともに、小さな共同体における人と人との繋がり、関係性が高間上皇の作品において重要な位置を占めていることも、改めて確認することができた。
 もちろんそれは、演劇的な構成からくるものでもあるんだろうけど、やはり高間上皇にとって大事なことなんじゃないかなとも思う。
 よい意味でとっちらかる反面、意図せぬだれや冗長さ、粗さを感じたりもしたが、全篇飽きることなく愉しむことができた。
 そうそう、「ゴヅラ」だけあって登場人物名にも工夫が凝らされているんだった。

 初々しい横田絢と土肥未友紀をはじめ、向坂君、ピンク地底人2号、土肥嬌也、丸山君、髭だるマン(妙な色気がとみに増している)、しゃくなげ謙治郎、石田達拡、楠海緒、山下ダニエル弘之(彼は映像作品にもいいんじゃないか)の演者陣は、各々の個性特性をよく発揮していた。
 加えて、劇団メンバーの山下みさおと由良真介のほか、松野井雅、福山哲郎(おお)、中本友菜、迎旭人(!!)が映像出演していた。

 で、ここからは近衛虚作君と高間上皇のアフタートークにもちょこっと関係してくるかな。
 今回の公演を観ながら、これからの笑の内閣って、どういう方向に進んでいくのかなと思ったことも確かだ。
 例えば、笑いや政治性、社会性に重きを置きつつも、「人と人との関係性」や「人の心の動き」がより鮮明に作品の中心となったとき、演者の陣立てに変化があるのかとか。
 もっと単適にいえば、劇団メンバーはもちろんのこと、誰と一緒に新たなステップに上がっていくのか、それとも今はまだ留まるのか、もしくはあえて後ろに戻るのか、とか。
 もしかしたら、今年から来年にかけて、笑の内閣の大きな転機になるのではないか。
 いずれにしても、これからの笑の内閣がますます愉しみである。
 ああ、面白かった!

 17日まで京都公演が開催中で、3月4日〜6日にかけては札幌公演も控えている。
 ご都合よろしい方はぜひ!!
posted by figarok492na at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック