2015年09月26日

高槻シニア劇団 恍惚一座第3回公演『アトリエジャマイカ』

☆高槻シニア劇団 恍惚一座第3回公演『アトリエジャマイカ』

 脚本:伊地知克介
 演出:山口茜
(2015年9月26日14時開演の回/高槻現代劇場305号室)


 積極的に市民参加型の演劇活動と取り組んでいる高槻現代劇場だが、50歳以上のメンバーによる2つのシニア劇団のうち、山口茜が講師を務める恍惚一座(と書いて、「うっとりいちざ」と読む)の第3回公演『アトリエジャマイカ』を観た。
 なお、恍惚一座といえば、去年のC.T.T.vol.107(2014年4月19日、アトリエ劇研)ですでに接したことがあるが、その際も今回と同じ伊地知克介の脚本が用いられていた。

 1945年「東京に住む3姉妹と漫画家」、2013年「アフリカ紛争地帯の医師たち」、2015年「地方都市の絵画教室に集まる人々」が折り重なって、一つの物語を創り上げていく。
 と、こう記せば、もしかして映画『めぐりあう時間たち』みたくややこしい内容? と危ぶむ向きもあるかもしれないし、実際様々な仕掛けも施されているのだけれど、いわゆる新劇的な構成にサスペンス・ドラマ的な趣向と、基本的には筋の通ったわかりやすい展開で、戦争や記憶するということ、人と人との繋がりといった伊地知さんの想いがよく伝わってくるお話になっていた。
 で、オーソドックスでありつつ、感情表現の細かなギアの変化や、真摯さと滑稽さのふり幅の広い演技を求められる分、演じる側の負担が大きな作品だったとも思う。
 だからこそ、演者陣の研鑚の跡もよくうかがえたが。
 ただ、そうした個々の表面的な技術もそうだけれど、山口さんは演者どうしのやり取りや、お客さんとの関係の結び方により重きを置いていたように、僕には感じられもした。

 演者陣は、作品世界に沿う努力を本当によく重ねていたのではないか。
 加えて、演技の合間から個々の特性や魅力、人柄が浮き彫りとなっていた点が僕には面白く、なおかつ好感を抱いた。
 ほかに、ゲストとして勝二繁が出演。

 演劇というものは一筋縄ではいかないし、続ければ続けた分、新たな課題が生れてきたりもするのだけれど、ぜひ恍惚一座の皆さんにはこれからも末長く表現活動を続けていってもらえればと強く思う。
 そして、高槻現代劇場の取り組みが今後一層盛んとなることを、心より祈りたい。
posted by figarok492na at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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