☆ネオラクゴ・フロンティアsection48
ゲスト:桂三河さん、かおりーんさん
(2015年9月21日20時開演/錦湯)
月亭太遊さんのネオラクゴ企画、ネオラクゴ・フロンティアsection48は、連休中にも関わらず、否、連休中だからこそ、常連さんやリピーターさんにご新規さん、さらには観光中の通りがかりの方々と、非常にバランスのとれたお客さんが集まった。
まずは、宮津の敬老落語会から戻って来たばかりの太遊さんとおなじみ桂三河さんが、その敬老落語会のことなどをネタに盛り上げる。
で、三河さんが古典落語の『花色木綿』へ。
留守中の長屋に忍び込んだ泥棒だったが、そこは柳行李一つしかない貧相な部屋だった。
と、そこへ住人のやもめの男が帰って来る。
慌てて縁の下へ逃げ込む泥棒。
一方、泥棒が入ったことに気付いたやもめは、これ幸いとあれが盗まれたこれが盗まれたと嘘を重ねるが…。
といった具合に進むおなじみの噺で、題名の花色木綿がルーティンの仕掛けとなっている。
三河さんの古典落語は久しぶりに聴いたが、噺の肝となるやもめの男と家主のやり取りが、やはり面白かった。
続いては、初の出演となる、かおりーんさん。
実は、ネオラクゴ・フロンティアが始まった頃、勉強(見学?)の形で一度お会いしたことがあった。
もともとは、サキソフォンを吹きながらネタをやるという女性のピン芸人さんだが、今回はマトリョミンを駆使した芸を初披露されていた。
(マトリョミンというのは、テルミンという電子楽器をマトリョーシカの中に組み込んだ日本初の楽器のこと。ちなみにテルミンは、アンテナに直接触れることなく、手を近付けたり離したりすることで音を出す=音階を確立する旧ソ連で発明された楽器だ)
『赤とんぼ』や『象さん』といった童謡を鳴らしつつ、お客さんに歌を促したり、お客さんにマトリョミンに親しんでもらったり、最後にはしっかりとマトリョミンで大きな曲を披露したりと、笑いとともにインティメートな雰囲気を生み出していた。
今度は、ぜひサキソフォンのネタにも接してみたい。
そして、太遊さんの新作は、『キャンター・マチジミアガール』。
岩倉は美少女の砂川キャメルに恋心を抱き、思わず契約書にサインをしてしまうが、それはなんと「ケムの会」への入会を強制しようとする邪悪な罠だった。
という展開の、憑依体質の若林が活躍する新シリーズの三作目。
上述した敬老落語会帰りというタイトなスケジュールもあってスリリングさは感じたが、細かい駄洒落のジャブと大きな仕掛けが施された密度の濃い作品だったとも思う。
次回は、若林に何が憑依するのか?
乞うご期待!
最後は、太遊さん、三河さん、かおりーんさんのトークで〆たが、太遊さんからちょうど一周年記念ともなるsection50以降の、リニューアルに関するちょっとした報告があった。
今からそれが待ち遠しい。
と、ますます目の離せないネオラクゴ・フロンティアに皆さんもぜひ!!
2015年09月22日
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