2015年06月27日

ネオラクゴ・カルティベイトY「僕(シモベ)・サルベイジ」

☆ネオラクゴ・カルティベイトY「僕(シモベ)・サルベイジ」

 出演:月亭太遊さん
(2015年6月26日20時半開演/ライト商會2Fギャラリー)


 月亭太遊さんが主催する企画といえば、昨夜の月亭太遊のちゃいちゃい寄席、毎週月曜20時スタートのネオラクゴ・フロンティア(in錦湯さん)、そして忘れてはいけないのが、フロンティアで発表した新作の中から厳撰した数本を再演するというネオラクゴ・カルティベイトだ。
 あいにくの雨模様だったが、6回目となる今回のY「僕(シモベ)・サルベイジ」もコアな常連さんにご新規さんも集まって愉しい会となっていた。

 まずは、ロマンティックなピアノの音色とともに太遊さんが登場し、昨夜のちゃいちゃい寄席のことや、ネオラクゴ・フロンティア等について語る。
 で、ひとしきり太遊さんが語って会場が盛り上がったところで、本題の『メシとパチンコ』(ネオラクゴ・フロンティアsection36)を演じた。
 今週の月曜日に語りおろしたばかりの作品だけれど、細部がより詰まっていて、こうした再演の意味がよく表われていた。
 細かいくすぐりはもちろん、後半の展開がまた面白い。

 続いて次の新作に、はいかず、太遊さんがかつて居住していた新今宮近辺のエピソードをつないで巧くまとめた。
 太遊さん曰く「にしなりばなし」(表記は正確ではないかも)。
 まさしく、おかかなしい世界である。

 と、ここで小休止。
(なお、今夜はブリッジなどでクラシック音楽が流されていたが、なかなかの選曲だった)
 オレンジの着物に着替えた太遊さんが、月面クロワッサン製作のドラマ『フェイク・ショウ』のメイン・キャラクター揚鳥亭翔鳥として高座に上がり、太遊さんから教わったという体でネオラクゴの十八番『たまげほう』を演じた。
 権威主義や閉塞した業界社会へのおちょくりも小気味よく、やはりこれは巧く出来た作品だ。

 で、再び小休止ののち、再度着物を着替えた太遊さんが、『ニュータウンとちゃんとする』(ネオラクゴ・フロンティアsection34)の再演に挑んだ。
 この作品、初演時は思わぬアクシデント、というかトラブルが発生し、笑いはしっかり起こっていたものの、せっかくみっちりと作り込んだ作品の全体像がどうにもぼやけてしまっていた。
 今回は、そうしたもやもや感を払しょくする語り具合で、地域創生にむらがる怪しき連中を見事に笑いのめし切った。


 本題と合間のおしゃべりのバランスも今夜はひときわよく、大いに笑わされたネオラクゴ・カルティベイトだった。
 ああ、面白かった!
 そして、ネオラクゴ・フロンティア、ちゃいちゃい寄席とともに、ネオラクゴ・カルティベイトにも皆さんぜひ一度お越しください。
posted by figarok492na at 05:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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