2015年06月16日

ネオラクゴ・フロンティアsection35(月亭太遊さんのネオラクゴ企画)

☆ネオラクゴ・フロンティアsection35

 ゲスト:桂三幸さん、桂あおばさん
(2015年6月15日20時開演/錦湯)


 月亭太遊さんのネオラクゴ企画、ネオラクゴ・フロンティアsection35は、もはや準レギュラーと呼ぶべき桂三幸さんと約2ヶ月ぶりとなる桂あおばさんがゲスト。

 まずは開口一番、太遊さんとあおばさんのおしゃべりからで、あおばさんのご実家ネタで大いに盛り上がる。

 で、あおばさんがネタおろしとなる古典の『おごろもち盗人』に挑む。
 嫁の言葉に邪魔されながら夫が算盤勘定をしていると、何やら妙な声がする。
 なんとその声の正体は、戸の下の土に穴を掘り、そこに手を通し入れて桟を開けようとする盗人だった…。
 といった展開の作品で、ちなみにおごろもちとは土竜(もぐら)のこと。
 この間のあおばさんの研鑚ぶりがよくわかる高座になっていて、登場人物の描き分けのうち、お嫁さんのかわいらしさが印象に残った。

 続いて、三幸さんが新作落語をかけた。
 以前、このネオラクゴ・フロンティアでも演じた『空みなよ』の改作は、おなじみミニジェット噴射機然としたスピーカーを駆使したネオはめ物だ。
 突然旅に出る男、それを案じて追う女、そんな二人を待つ共通の友人の男…。
 まさしくスマホの留守電が「物を言う」作品である。
 とって出しならぬつくって出し、ならぬつくりながら出しというスリリングな内容だったが、それもまた三幸さんらしくおかしい。
 改作の意味もよく伝わってきたのではないか。
 なお、日付変わって今夜は、大阪福島の八聖亭で三幸さんの二回目の落語会が開催される予定だ。
 18時半の開場で19時の開演、前売り1500円、当日2000円ということで、皆さん、こちらもぜひ!

 そして、太遊さんのネオラクゴは『喫茶ツツジ』。
 ジム・ジャームッシュ監督の『コーヒー&シガレッツ』を意識したというふれ込みのオムニバス作品である。
 太遊さんらしい仕掛けが施されるとともに、後半、太遊さん自身がこうむった最近の出来事がそのまま反映された私ネオラクゴとなっていたのも面白かった。
 それにしても、相米慎二のくすぐりとは本当にマニアックだなあ。
 僕には、嬉しかったけど。

 最後は、太遊さん、あおばさん、三幸さんのおしゃべりで〆る。
 と、思いきや、ここで月面クロワッサンの作道雄君が登場し、太遊さんとあおばさんのお二人が重要な役どころを演じるyoutubeドラマ『フェイク・ショウ』自体とクラウド・ファウンディングの説明を行った。
 プロとしてもまれていることもあってか、作道君の弁舌はますます快調であり、この場でのクラウド・ファウンディングがなかなか成功していたのも何よりだった。

 ますますバラエティに富んできているネオラクゴ・フロンティアに、皆さんもぜひお越しください!
posted by figarok492na at 04:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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