2015年04月07日

ネオラクゴ・フロンティアsection26(月亭太遊さんのネオラクゴ企画)

☆ネオラクゴ・フロンティアsection26

 ゲスト:桂三幸さん、桂三河さん、センサールマン(愛植男さん、山崎仕事人さん)
(2015年4月6日20時開演/錦湯)


 あいにくの雨でせっかくの桜も散ってしまった京この頃だが、新年度第一回目となる月亭太遊さんのネオラクゴ企画、ネオラクゴ・フロンティアsection26は、桂三幸さん、桂三河さん、センサールマンのお二人がゲストと豪華版。
 笑いの花が満開…。
 って、まさしくオールドな書き方やなあ。

 で、ゲストが多いということもあって、今夜は開口一番のトークなしで『十徳』から。
 前から見たら羽織の如く、後ろから見たら坊(ぼん)さんの衣の如く、如く=五徳と如く=五徳で十徳、という着物を手にした男だったが…。
 というおなじみの古典落語を、太遊さんがKBS京都・月面クロワッサンのドラマ『ショート・ショウ2』で扮した揚鳥亭翔鳥の体で演じたのだけれど、こうしたバリエーションもまたおかしい。

 続くは、三河さんが新作『KANNIE』をかける。
 久しぶりに映画を観ようと映画館に来た男、さあ『ANNIE(アニー)』を愉しもうと思ったら、なんだか様子が変で…。
 最近観て強く心魅かれた映画『ANNIE/アニー』と、地元鳥取のエピソードを組み合わせたネタで、そんなんありえへんでと、あっなんかありそうやなという辺りがバランスよく配分された作品となっていた。
 それにしても、三河さんの深紅の着物。
 この赤さは忘れようったって忘れられません。

 センサールマンの漫才は、思いついたプロポーズのアイデアを植男さんが仕事人さん相手に演じるというもの。
 式仕立てのプロポーズを植男さんが巧みに演じ分けてみせる。
 表情の豊かさ(良い意味で気持ちが悪い)も強く印象に残った。
 で、それを仕事人さんが受けていくのだが、中でも「多重人格か」という突っ込みがツボにはまった。

 『上方若手噺家グランプリ』の予選を控える三幸さんは、昨年12月8日のsection10で演じた『その川の向こう側』に再び挑む。
 祖国の家族のために懸命にバイトに励む留学生クリス君の姿を描いた新作で、家族の狡さ賢しさとクリス君のお人よしぶりの対比がよく表されている。
 グランプリのほう、ぜひぜひよい結果となりますように。

 そして、太遊さんのネオラクゴ新作は、『煙草部屋の手記』。
 可愛い孫が生まれたので、階段下のせっまいせっまい部屋に閉じこもって煙草を吸いふけるようになった祖母。
 その祖母が遺した手記に書かれていたのは、なんと…。
 小刻みに笑いを仕掛ける軽めの作品かと思いきや、今回限りでは終わらない続きものだったとは。
 今後の展開や如何?

 ラストは、全員のトーク。
 『KANNIE』=映画つながりで、まさか黒澤明監督の『どですかでん』が話題になるとは。
 あの映画は、本当にすごいからなあ。

 と、新年度も実に愉しいネオラクゴ・フロンティアでした。
 皆さんもよかったらぜひ。

 そうそう、明日(日付的には今日)の京都新聞の朝刊にネオラクゴ・フロンティアの記事が掲載される予定だそうですので、ご購読の方はもちろん、そうでない方もご高覧いただければ。
(実は、先々週記者さんが取材に来られていたのでした)
posted by figarok492na at 01:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語・ネオ落語記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック