2013年10月12日

愛の希求、愛への憧憬 ドキドキぼーいずの紅葉狩り#02『浮いちゃった』

☆ドキドキぼーいずの紅葉狩り#02『浮いちゃった』

 構成・演出・美術:本間広大
(2013年10月12日18時開演の回/東山青少年活動センター創造活動室)


 新生ドキドキぼーいずにとって二回目の公演となる、ドキドキぼーいずの紅葉狩り#02『浮いちゃった』を観たが、リーグ優勝を決めて三試合あとぐらいの読売巨人軍(ジャイアンツ)の勝負運びと評すると、ちょっと違うかな。
 諸々重なってだけれど、福田きみどり、松岡咲子、そして坂根隆介(ほかに、常連の福田沙季)を欠くキャスティングだからこその作品であり構成だとまずもって感じられた。

 で、先達の演劇的手法の援用も明らかな登場人物間のやり取りにはもどかしさと退屈さを覚えたりもしたが、これは不毛さの象徴でもあり、充分意図されたものだろう。
 この作品の肝、饅頭のあんと呼ぶべき部分は、愛の希求、愛への憧憬とそれが満たされないことへの身もだえ、切実さのように僕には思われた。
 そして、上述した演劇的技法=まんじゅうの皮によって客観化、普遍化がはかられつつも(その意味でも、本間君自身がこの作品に出演しなかったことを僕は評価する)、それは本間君の内面の強い想いそのものと言い換えても間違いではあるまい。
 正直、本間君の想いそのものに僕自身が大きく共感できたかと問われれば、否と答えざるをえないのだけれど、劇的な構成表現によってそれを伝えていこうとする本間君の姿勢には好感を覚えた。
(なお、この作品では積極的にダンスが組み込まれていたが、これはまんじゅうの皮よりも、あんこの部分に深く関わっているように思う。そうそう、触れ合う演者陣の姿を目にして、僕もまた触れ合いたい欲求=性欲ではないを刺激されたのだった)

 演者陣では、あんこのあんの部分を演じ切った上蔀優樹が一番に印象に残った。
 また身体性という意味で、役柄が彼女の本質特性と全面に重なるかどうかの判断は置くとして、島あやのダンスと豊かな肢体も忘れ難い。
 ほかに、佐藤和駿、ヰトウホノカ、はく、渡部智佳、恵ハジメ、帯金史、すっ太郎、むろいも、本間君の意図に沿う努力を重ねていた。

 福田きみどりらおなじみのメンバーが戻ってきた際に、本間君がどのような作品舞台を造り上げていくのか。
 そのことも含めて、次回の公演が愉しみである。
posted by figarok492na at 22:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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