2013年09月21日

下鴨車窓ワークショップ受講生による C.T.T. vol.106

☆C.T.T. vol.106(2013年9月試演会−2)


 106回目となるC.T.T.(2013年9月試演会−2)は、劇作家演出家・田辺剛が主宰する下鴨車窓のワークショップ受講生の二つのグループによる田辺作品の試演が行われた。

 まず、浦賀わさび、岡本こずえ、仲谷萌、中間統彦、藤田かもめ、森田深志のAグループは、『煙の塔』をもとにした『断章 煙の塔』を試演。
 参考までに、名古屋の七ツ寺共同スタジオが発行している七ツ寺通信に掲載された『煙の塔』初演時の劇評を全開アップしたので、詳しくはそちらをご参照いただきたいが、原作を30分ほどに抜粋し、さらにほぼ素の状態の舞台で上演したことで、舞台上でいくつかのエピソードが同時多発的に進行するという作品の結構、手法的な狙いが一層明確に示されているように感じられて、非常に興味深かった。
 また、合評会で指摘されていたような演者の技術技量の問題とは別に、演劇的経験に何日もの長があるからこそかえって、藤田さんや岡本さんは、田辺さんの作品・演出と自己の特性魅力やこれまで培ってきた諸々とのすり合わせのあり様、葛藤、内にためた強い表現意欲が垣間見えていたように思う。
 ただしその分、田辺さんのテキストに潜んだ邪劇性、滑稽さの一端が表われていたことも事実だ。

 続く、キタノ万里と西村麻生のBグループは、『不動産を相続する姉妹』による『不動産を相続する姉妹 −帰った客ver』を試演。
 初演以降、5つの異なる組み合わせで接してきた『不動産を相続する姉妹』だけれど、「帰った客ver」とあるように、今回は本来登場すべき執行官が「帰ったあと」という具合に手が加えられていた。
 完成度という点では当然課題が残るものの、キタノさんと西村さんのやり取りもあって、笑劇性も強調された仕上がりになっていたのではないか。
 ここ最近抑制された感の強かったキタノさんは、努力クラブの旗揚げ公演『魂のようなラクダの背中に乗って』でのヒロインぶりを彷彿とされるような、振幅の大きい感情表現を披歴。
 一方、西村さんには一見常人、しかし実は変人といったおかしさを感じた。

 いずれにしても、田辺さんの今後の表現活動の展開とともに、受講生の皆さんのさらなる活躍を愉しみにしたい。
posted by figarok492na at 04:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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