2013年04月08日

努力クラブ必見コント集『正しい異臭』

☆努力クラブ必見コント集『正しい異臭』

 脚本・演出:合田団地
(2013年4月7日19時開演の回/人間座スタジオ)


 巷間評価が高まっている努力クラブが必見コント集をやるというので観に行ってきたが、いやあこのコント集『正しい異臭』は、掛け値なしに面白かったなあ。
 まさしく必見!
(一つ一つのコントはけっこう長めのものだから、本当は「スケッチ」集と呼ぶべきものなんだろうけど、それじゃあなんのことだかわからないもんね。なので、コント集で大正解)

 今回は合田団地らしさ(当然そこには、彼が伝えようとすることや想い、世界観も加わるのだが、あえてくどくどとは申しません)もしっかり出ていたんだけれど、わかりやすさ笑いやすさのバランスもきっちりはかられた作品づくりで、見事三振の山を築いていた。
 バーバルギャグにサイトギャグ、べたにルーティンと笑いの基本を押さえた上で、そこにこれまでの努力クラブの一連の公演ともつながる、粘らないリリカルさや意図された暴力性不条理性、それから演劇的な様々な手法技法が加味されてあの手この手、一時間半、みっちりたっぷり盛りだくさんの舞台に仕上がっていたのではないか。
 そうそう、自分たちがどういう笑いをつくっていくかを示してみせたチュートリアル(コンビ名とはちゃうよ!)的なコントが設けられていたのには感心したし、ブリッジ(コントとコントをつなぐ部分)での演者の出はけのさせ方ずらせ方も巧く考えられていて、これまた感心した。

 演者陣も、合田君の意図によく沿った演技、笑いづくりを行っていたように思う。
 中でも、ラストのコントでの丸山交通公園は、エノケン榎本健一に「喜劇をやろうと思うな」との言葉をもらった財津一郎を彷彿とさせるようなきわきわの演技。
 あと少しで笑えなくなってしまうところを、台詞づかいなどでよくかわし、笑いの世界に踏み止まっていた。
 友達図鑑の『かたくなにゆでる』の、いやがらせをしてきた両隣に住む女たちに寿司を振舞おうとする場面での演技にも通じる印象深さだ。
 また、ピンク地底人2号の演技(虚)と素(実)のあわいの滑稽さ、おかかなしさ、コケティッシュさもよかったなあ。
 ピンク地底人の公演とは一味違う彼女の魅力を愉しむことができた。
 他に、独特のフラが魅力的で、丸山君同様水を得た魚のようだった稲葉俊、進境著しい九鬼そねみ(でも、初心わするべからずで)、計算の立つ演技のできる古藤望、難しいキャラクターづくりに挑んだ廣瀬信輔が客演。
 一方、合田君、佐々木峻一、猿そのもの、無能亭農薬の努力クラブの面々は、単なる「ウケ」ではないものの、笑いを固めるポジションに回っていたように感じた。

 いずれにしても、観ておいて本当によかったと思えるコント集だった。
 そして、次回の公演『家』にも大きく期待したい。
 ああ、面白かった!
posted by figarok492na at 00:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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