2012年07月09日

努力クラブ4『よく降る』

☆努力クラブ4『よく降る』

 脚本・演出:合田団地
(2012年7月8日、人間座スタジオ)


 だまって俺について来い!

 と、言っても、盟友佐々木峻一や向坂達矢、無農薬亭農薬、眞野ともき、稲森明日香、キタノ万里、宗岡ルリといった演者陣、スタッフ陣にではない。
 合田団地がもしその言葉を投げつけるのだとすれば、我々客席の側にいる人間、お客さんたちに向かってだろう。

 明日(日付け的には今日)まで公演が続いていることもあって詳しくは省略するが、努力クラブにとって四回目の公演となる『よく降る』は、合田団地の演劇的志向から笑いへの強い欲求、人間観世界観、人柄性格が全面に押し出された作品だったと思う。
 へたうまというと語弊があるのかな、表面的には粗くて緩い作品のように見えるかもしれないけれど、なんのなんの、その実相当考え抜かれた、仕込みに仕込まれ、仕掛けに仕掛けられた一筋縄ではいかない内容となっている。
 正直、往時の日活ロマンポルノやピンク映画を彷彿とさせる猥雑さよりも、さらにその奥にあるもの、明確な悪意や不信(しかも、ウェットではない分、救いがない)、そしてそれらをひっくるめての確信犯的で、創作活動に対する自負心と表裏一体である傲岸不遜な作劇には、大きく好みが分かれるだろうと思いつつも、個人的には合田君が繰り広げる作品世界、中でも確信犯的な仕込みと仕掛けを愉しんだ。

 演者陣も各々のキャラクターによく合っているというか、特性長短の差はありつつも、合田君の意図によく沿っていたように感じた。
 特に、無農薬亭農薬の性格表現、佐々木峻一の狂気が印象に残る。

 あとは、合田君が自分自身の姿勢を如何に曲げることなく、創作活動を続けられるかということになるだろう。
 その意味からも、次回以降の努力クラブの公演、佐々木君との共同作業を今後も注視していきたい。
(合田君や佐々木君は努力クラブの行く末を真摯に考えているようだが、なあに、「そのうちなんとかなるだろう」)

 いずれにしても、ああ、面白かった!
posted by figarok492na at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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