2012年03月04日

京都ロマンポップ さかあがりハリケーンvol.5『ミミズ50匹』

☆京都ロマンポップ さかあがりハリケーンvol.5『ミミズ50匹』

 脚本・演出:向坂達矢
(2012年3月3日、アートコンプレックス1928)


 公演チラシの「演出より」には、
「今回の主人公今川ウジザネは僕自身なんです。

 と、いうつもりで台本を書き始めたのですが、
 まったく違うことになっています」
とあるけれど、いやいや、今度で5回目になる京都ロマンポップのさかあがりハリケーン『ミミズ50匹』の主人公今川ウジザネは、やっぱり脚本・演出の向坂達矢自身じゃないのかとつくづく思わされた。

 いくら意図してぐだってみせているとはいえ、正直ぐだり過ぎじゃあるまいかと感じた箇所がけっこうあったものの(だからこそ、かえって笑ってしまったのだけれど)、失業中の「元」戦国大名今川ウジザネがどこをどうしたことかセリエAの選手にスカウトされるも海賊に襲撃されて…というヴォルテールの『カンディド(キャンディード)』もかくやと思わせる荒唐無稽な展開のそこここから、向坂さんの趣味趣向、思考に嗜好、志向に試行、強さ弱さや惑い迷い、自己逃避に自己叱咤といった内面の諸々が裂け出ていて、僕には実に面白かった。

 また、自尊心の高さと実人生のつり合いがとれず、結果周囲に流されてどうにもうまく生ききれない今川ウジザネという人物に、笑の内閣の高間響総裁をあてるというキャスティングも個人的には興味深く、その演技が強く印象に残った。

 あと、京都ロマンポップの面々をはじめ、ほかの演者陣も努力奮闘を重ねていたが、稽古日数などとの兼ね合いもあってだろう、どうしてもまとまりに欠けた部分があったことは残念でならない。
 少なくとも、表面的な精度より何より、出演者の一体感が一層強ければ、ヤーヤーヤーのシーンでもっと多くのお客さんが踊り狂っていたのではないだろうか?
 僕は一列目ということで、えいままよ、大いに踊り狂ったのだけれど。
posted by figarok492na at 01:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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