2012年02月15日

裸足のピクニック

☆裸足のピクニック<1993年、ぴあ・ポニーキャニオン>

 監督:矢口史靖
 脚本:鈴木卓爾
(2012年2月14日、京都文化博物館フィルムシアター)


 ラジオの人気深夜番組『伊集院光の深夜の馬鹿力』に、ピタゴラスイッチならぬ「イタゴラスイッチ」なるコーナーがある。
 ほんの些細なボタンのかけ違いがもとで、泣くにも泣けぬ痛悲しい事態が発生する様を淡々とした語り口で読み上げていくものだが、矢口史靖監督にとって劇場映画第一作となる『裸足のピクニック』など、イタゴラスイッチもイタゴラスイッチ、とんでもないイタゴラスイッチが入ったブラックコメディと評することができるのではないか。
 定期の不正使用が災いし、あわれ主人公の女子校生純子は流浪流転の身となるばかりか、友人たちはヤンキーに転落し、家庭は崩壊、はては商店街も壊滅と、イタゴラスイッチが続くわ続くわ。
 内心そんなんあるかいと突っ込みを入れながら、矢口監督と鈴木卓爾らが生み出した毒の多い世界を愉しむことができた。
 作品の作りにキャスティング(Mr.オクレや梶三和子、泉谷しげる、あがた森魚、映画監督の緒方明も出演はしているが、主人公の純子を演じた芹沢砂織やメフィストフェレス的な祥子を演じた娘太郎については寡聞にしてその後の活動を知らないし、ほかもあまり有名でない人々が出演している。そうそう、ヤンキーになる純子の友人役を鈴木砂羽がやっていた!)ともども、よい意味でも素人臭さを感じたことも事実だが、大好きな西田尚美や加藤貴子が出演している『ひみつの花園』はまだしも、『ウォーターボーイズ』や『スウィングガールズ』、そして『ハッピーフライト』と、精度が上がった分、希釈化されたきらいもなくはない矢口監督の核になるような部分が明示されている点も、個人的には面白かった。

 それにしても、広岡由里子をかわいくしたような芹沢砂織に、高泉淳子とYOUを足して二で割ったような娘太郎、そして自転車に乗ったおかっぱの女の子、この『裸足のピクニック』のあと、どうしているのかなあ。
 ちょっと気になるなあ。
posted by figarok492na at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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