2012年02月10日

シコふんじゃった。

☆シコふんじゃった。

 監督:周防正行
 脚本:周防正行
(2012年2月9日、京都文化博物館フィルムシアター)


 もともとそんなに好みじゃないものを、日本相撲協会の理事長に北の湖が再任されたり、外部協会理事に海老ジョンイル海老沢勝治が就任したりで、正直大相撲なんてどうにでもなりやがれの心境の今日この頃だが、今夜久しぶりに『シコふんじゃった。』を観直してみて、いやいやまだまだ相撲も捨てたもんじゃないや、なんて思ってしまうのだから、我ながらあまりにも調子が良すぎる。
 まあ、それだけ『シコふんじゃった。』が面白かったってことで。
(ただし、単純に相撲愛が語られた映画でないことは言うまでもあるまい。そもそもこの作品、『がんばれ!ベアーズ』が下敷きの一つになっていて、その種明かし代わりというか、あいさつ代わりというか、ビゼーの『カルメン』のメロディが引用されている)

 モックン本木雅弘演じる大学生が、卒業のための単位欲しさに廃部寸前の相撲部に加わって、これまたひょんなことから集まったにわか部員たちと時間をともにするうちに、いつしか相撲の魅力にとらえられ、一人の人間としても成長していく…。
 という、らしいっちゃらしい展開なんだけど、竹中直人の怪(快)演技をはじめ、笑いのツボを押さえたくすぐりに笑っているうちに、どんどんこちらも彼らの勝負ぶりに惹きつけられていく。
 最終盤のモックンの土俵姿など本当に感動的で、結末を知っているにもかかわらず、ついつい息を飲み込んでしまったほどだ。
 そしてそれが、じとじととウェットにではなく、乾いたタッチで描かれているのも僕の好みに合っている。

 また、周防監督の丁寧な造形にも好感を覚えるし、上述した本木雅弘や竹中直人をはじめ、柄本明(抑制された演技。だからこそ、この人の怪しさ、狂気が垣間見える)、田口浩正ら役柄によく合ったキャスティングもいい。
 個人的には、強面の審判役片岡五郎が好きだし、大好きな村上冬樹が出演しているのも嬉しい。
 ほかに、清水美砂(実は、僕はあまりこの人のことを買っていない)、六平直政、桜むつ子、周防作品ではおなじみの宝井誠明や宮坂ひろし、水島かおり、手塚とおる(ちょっとした役)らも出演。

 いずれにしても、観直して清々しい気持ちになれる作品で、再見しておいて本当によかった。
 ああ、面白かった!

 ところで、『シコふんじゃった。』の公開(と、いうことは、大学院の入学)からもう20年が経ってしまったのか。
 時の流れはあまりにも速すぎる…。
posted by figarok492na at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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