2011年11月28日

イッパイアンテナ 12th session『討ち上げベイベー』

☆イッパイアンテナ 12th session『討ち上げベイベー』

 作・演出:大崎けんじ(崎は、本当は立に可)
(2011年11月28日、ART COMPLEX1928)


 イッパイアンテナにとって12回目の本公演、そして初の東京公演(2012年1月13日〜15日、王子小劇場)となる『討ち上げベイベー』を観に行って来た。
 わずか一年とちょっとの俄とはいえ、イッパイアンテナのファンなら絶対に外せない公演だ。

 まず場内に入って、ああイッパイアンテナ、思った通り仕掛けてきたな、と大いに頷く。
 で、さあ開演。
 AKB48ならぬAKO47士、じゃなくて8人の討ち入りやいかに!
 と、期待に大きく胸をふくらませていたのだが…。

 ううん、非常に書き辛いことだけれど、あえて書く。
 大きく期待していた分、正直言って、今までイッパイアンテナの公演で感じてきたような満足感を、僕は今回の『討ち上げベイベー』で得ることができなかった。

 と、言っても、イッパイアンテナの面々の新たな試みがつまらなかったということではない。
 これまでとは異なるシンプルな舞台美術や、始まってしばらくの演者の身体性を活かしたシーン造りには、大崎さんや演者陣の次に進もうという表現意欲を確かに感じ取ることができたのである。
(それに、作品がいろいろと深読み裏読みのできる設定になっていることもわかる)

 しかしながら、中盤場面が固定されて以降が、僕にはどうしても厳しかった。
 演者陣は日頃のテンポ感を保ちながら演技を重ねているにもかかわらず、何か流れが停滞しているような感じがして、なんともしっくりすとんとこない。
 妙なたとえになるが、これまでの飾りつけも鮮やかなデコレーションケーキから、薄塩をまぶしただけのシンプルなおにぎりにメニューが変わったというのに、中身はホイップクリームのままのような違和感というか、ストーリーそのものとそれを転がすべき手法との間に、どうしても齟齬と無理を感じてしまったのである。
(もちろん、最終公演、それもマチネだったということは、充分割引いて考えないといけないだろうけれど)
 終盤、イッパイアンテナらしい小気味よく美しいシチュエーションが待っているだけに、この中盤の展開がもう少し外に開かれたものにならないかと思わずにはいられない。

 イッパイアンテナの東京公演の成功を切に、切に祈る。
posted by figarok492na at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック