2011年08月02日

Hさんのこと

 昨夜、ふとしたきっかけからHさんのことを思い出した。

 Hさんは、僕の高校時代の放送部の一学年上の先輩である。
 細身で色白、おまけに丸縁の眼鏡をかけていたこともあって、見るからにまじめという感じの女性だった。
 加えて、その柔らかい口調から、よい意味で主張のはっきりした一学年上の女性陣の中では、どちらかといえば大人しめのタイプだと思われがちだったが、その会話のはしばしに注意を向けてさえいれば、なかなかどうして、Hさんが芯の強い女性であることがわかったはずだ。
(そうそう、歯切れがよくてスピーディーな部長のI女史とゆっくりゆるゆるとしたHさんの会話が、まるで落語の『長短』を聴いているようで妙におかしかったことを今思い出した)

 そんなHさんだが、数年後のOB会であったときの彼女の姿には本当に驚いた。
 大学デビューとでもいうのだろうか、デパートの化粧品コーナーの店員さんもここまではと思わせるほどの化粧のありようで、Hさんと久しぶりに会った面々、一瞬無言で顔を見合わせるという状態だったのだ。
 もちろん、今では物心両面でだいたいの理由の想像がつくから、20歳前後のHさんのその日の姿を微笑ましく、そして切なく思えるのだけれど。
 そういえば、Hさんとは、翌年ぐらいのOB会でも再会したが、そのときの彼女は以前のHさんらしさを残しつつ、ほんのりバランスのとれた化粧をしていたのではなかったか。

 Hさんが亡くなられたのを知ったのは、数年前に届いた高校の同窓会名簿を目にしたときだった。
(ほかにも、僕の前の前の代の生徒会長Nさんや同じ学年のUさんが亡くなられていたこともそのときに知った)
 僕はHさんに女性として好意を抱いていたわけではないが、人間としてはとても好感を抱いていた。
 関西の大学で学ばれていたこともあり、どうしてHさんとゆっくり話しをする機会を持とうとしなかったのか。
 Hさんのことを思い出して、改めてそのことが悔やまれてならない。
posted by figarok492na at 15:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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