2009年11月30日

『うまや火事』(妄想映画館)

『うまや火事』

 1956年・東宝、千葉泰樹監督


 『うまや火事』は、その名の通り、落語の『厩火事』を下敷きに、前年の『夫婦善哉』で絶賛を博した森繁久彌淡島千景コンビを再起用して撮影された作品である。

 *あらすじ
 髪結いのおさき(淡島千景)は、亭主の伊三郎(森繁久彌)と喧嘩の毎日。
 およね(沢村貞子)の代わりに伊勢屋の娘(中北千枝子)の髪を結いに行ったところが、帰りが遅いと怒鳴られ、今日も今日とて大喧嘩。
 腹が立つやら悔しいやら、思い余って仲人の源兵衛(小堀誠)を訪ねるが、源兵衛が伊三郎の悪口を言うと、おさきは大いに怒り出す。
 なんのことはない、おさきは伊三郎のことを好きで好きでたまらないのだ。
 そんなおさきの想いを察した源兵衛は、孔子と麹町の旗本松平玄蕃の二つの逸話をおさきにし、伊三郎の気持ちを試してみるのが一番だとおさきをそそのかす…。

 *みどころ
 なんと言っても、森繁久彌と淡島千景の丁々発止のやりとりが作品のきもだが、二つの劇中劇で、森繁久彌が孔子と松平玄蕃の二人を演じ分けるあたりもみどころだ。
(孔子の厩火事の場面では、山茶花究や田中春男、三木のり平、沢村いき雄、谷晃といった連中がここぞとばかり悪乗りをやっている)
 また、満洲訪問時に森繁久彌を高く評価した古今亭志ん生が前口上を務めているのも貴重だろう。


 ☆3・5
posted by figarok492na at 14:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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