2009年09月07日

1994年2月12日(欧州音楽日記17)

 ☆フィルハーモニア管弦楽団ウォーリック大学公演

  指揮:ジェイムズ・レヴァイン
  独奏:マレイ・ペライア(ピアノ)
  会場:ウォーリック大学アーツセンター


 イギリスのウォーリック大学を訪問。
 フィルハーモニア管弦楽団のコンサートを同大学のアーツセンターで聴く。
 もちろん、大塚さんも同行*1。
 ただし、このコンサートのあと、学生のカーニバルのパーティーに参加して、女装はするわ、踊りまくるわで、明け方4時まで騒いでいたので、少々音楽については薄れ気味だけど…*2。

 プログラムは、ベートーヴェンの四番のピアノ・コンチェルトと、エロイカ・シンフォニー。
 指揮はジェイムズ・レヴァイン、ピアノ独奏はマレイ・ペライアという、「お前、ただの大学だろう!?」と言いたくなるような豪華な組み合わせ。
 当日、ほとんどソールド・アウトの盛況ぶりだった。
 アーツセンターは、映画館なども附随し、専用のレストラン(なかなかしゃれている)まであるということで、どこぞの大学に爪の垢でも飲ませてやりたいくらいだ*3。

 ホール自体は吹き抜けで簡素なつくり*4。
 後ろのほうの席で聴いたが、ホールがそれほど大きくないので気にならない。
 ホールの響きは、残響が少ないよう。
それと、金管楽器が少しくぐもって聴こえる。弦は、悪くない。
 全体的に、最高の音響とは言えないだろうが、一般的な日本の市民会館等多目的ホールの音と比べて遜色ないと思う。

 さて演奏のほう。
 ペライアの四番はつい先日もギュルツェニヒ管の定期で聴いたばかりだが*5、オーケストラの技術が上なので、安心して聴いていられた。
 ペライアは、ピアノの音が少しペラペラに聴こえたが、素晴らしい出来。
 やはり、第1楽章のカデンツァがよい。
 フィナーレはオケの音が強く、ピアノの音が消され気味だったが。
 レヴァインの解釈は、レナード・スラットキン&セントルイス交響楽団に近く、第2、第3楽章とも力強い。
 ただ、印象としてはセントルイスに比べ抑制がきいている。

 後半の「エロイカ」*6。
 ヨーロッパ滞在中、この曲を聴くのは四回目。
 第1楽章は、これまで聴いた中で、一番感心した。
 自分がこういうテンポで聴きたいと思っていた速めの演奏だったからだろう。
 第2楽章は、少々ずれが目立った。
 第3楽章は、ホルンが上出来だったが、ホールの音響のせいかそれほど美しい響きには聴こえず。
 第4楽章は、大塚さんとも話したが、ダレてずれ気味だった。

 とは言いつつも、大学でこんなコンサートを聴くことができるなんて!
 どういうこっちゃ!
 と、叫びたくなるわい。



*1:現在立命館大学政策科学部准教授の大塚陽子さん。当時、ウォーリック大学に留学中だった。1993年9月26日のケルンでの『コジ・ファン・トゥッテ』公演で遭遇したのち、しばしば手紙のやり取りをしていて(あのころは、メールなんて便利なものはまだなかった)、このイギリス訪問につながった。

*2:このときのおぞましい写真が手元にある。まあ、それはそれとして、酔っているときには、英会話がスムーズにできるということに驚いた一夜でもあった。

*3:このシーズン、ウォーリック大学のアーツセンターは、サンクト・ペテルブルク・フィルのコンサートをはじめ、非常に充実した内容だった。なお、「どこぞの大学」とは、もちろん立命館大学のこと。川本八郎君に巨額の退職金を与える前に、こうしたアーツセンター設立に資金を投入してもいいのではないのか? 映画関係の学部もできたんだしさあ。

*4:余談だが、バーミンガムにシンフォニーホールができるまで、バーミンガム・シティ交響楽団のCD録音は、このウォーリック大学のアーツセンターのホールで行われていた。

*5:欧州音楽日記15をご参照のほど。

*6:ジェイムズ・レヴァインはメトロポリタン歌劇場のオーケストラと、この曲をドイツ・グラモフォン・レーベルに録音している。
posted by figarok492na at 12:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州音楽日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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