2007年08月10日

大阪物語

 京都文化博物館まで、吉村公三郎監督の『大阪物語』(1957年、大映京都)を観に行って来た。

 『大阪物語』は、井原西鶴のいくつかの作品から溝口健二と依田義賢が脚本化をはかっていたもので、溝口監督の急逝により、吉村公三郎が代わって撮影した作品である。
 近江の貧しい百姓から大阪の商人となった一人の男の金に対する妄執が引き起こす悲劇が、時にルーティンな笑いを交えつつ、「面白おかしく」描かれていて、個人的には、観て損のない一本に仕上がっていると思った。
(何ゆえ男が「拝金主義者」たらざるをえなくなったか、を明示した冒頭部分の存在も忘れてはなるまい。これがあるからこそ、男の家族−妻、息子、娘の「心の動き」もすとんと落ちるのだ)

 役者陣も豪華で、その意味でも非常に愉しい。
 まずは、度を超したしぶちんケチ「キチ」親父を見事に演じた中村雁治郎を挙げるべきだろうが、他にも、市川雷蔵、浪花千栄子、香川京子、勝新太郎(自慢の「藝」をひとくさり披露していた)、三益愛子、林成年、小野道子、中村玉緒、山茶花究、東野英治郎、十朱久雄、瀧花久子、荒木忍、伊達三郎らが出演している。
(そうそう、先代の林家染丸が医者役で出演していたのも嬉しい。それと、どうやらあの清水紘治が丁稚役で出演しているみたいなんだけれど、あいにくこれは気づかなかった)

 溝口フリークには「物足りなさ」が残るかもしれないが、僕は充分満足できました。
 いやあ、面白かったなあ。
posted by figarok492na at 18:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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