2007年03月01日

おかあさん

 京都文化博物館まで、成瀬巳喜男監督の『おかあさん』(1952年、新東宝)を観に行って来た。

 『おかあさん』は、3月の女性シナリオ作家特集の一環として選ばれた一本だが、確かに水木洋子の脚本は素晴らしい。
 森永何たろが集めた「全国児童綴方集」をもとにして、ある家族の日常が田中絹代演じる母親を中心に、香川京子演じる娘の視点で描かれているのだけれど、エピソードの積み重ね方の細やかさは抜群だし、一方で、伝えようとすることの芯の強さ確かさも明らかだ。
 もちろん、成瀬巳喜男の演出の見事さも忘れてはならないだろう。
 さり気ない物語の進め方はいつものことながら、そこにべとつかないユーモアや、映画ならではの遊びも加わって、全篇飽きることがない。
(友だちが、『魂萌え!』のことを成瀬作品につながるものがある、と評していたが、この『おかあさん』を観て、さらに納得がいった)

 役者陣は先述の田中絹代を皮切りに、香川京子、三島雅夫、加東大介、岡田英次、中北千枝子、沢村貞子、三好栄子、本間文子、一の宮あつ子、鳥羽陽之助、片山明彦、そして中村是好(!)と嬉しい顔触れが揃っている。

 必見の一作。
 これは観るべし!
(それにしても、あの石井輝男がこの作品の助監督だったとは)
posted by figarok492na at 17:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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