昨日購入したCDの感想をアップ!
(唯我独尊状態をひた走る!!)
まず、ルネ・ヤーコプス指揮フライブルク・バロック管弦楽団による、ハイドンの交響曲第91番と第92番「オックスフォード」他が収録されたCD<ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベル>から。
いやあ、実にドラマティックで歯切れのいい演奏だった。
旋律の一つ一つが活き活きとしていて、特に両交響曲の両端楽章など、本当にうきうきとしてくる。
また、緩徐楽章におけるオペラ的な処理も強く印象に残った。
二つの交響曲の合間に挿入された、ベルナルダ・フィンクの歌う『ベレニーチェよ、どうする』も聴きもの。
フィンクの伸びのある美声と高度なテクニックが素晴らしく、ヤーコプスの伴奏も柔軟性に富んでいる。
途中、たびたびヤーコプスの鼻息やうなり声まで聞こえてくるのは、まあご愛嬌だろう。
実に満足のいく一枚だった。
(なお、交響曲第91番は、これまで近衛秀麿指揮ベルリン・フィルによるSP時代の録音のCD<ドイツ・グラモフォン・レーベル>しか手元になかった。これはこれで、ハイドンの音楽の持つ優美さ、穏やかさを表現した演奏だったと思う)
あと、ブックレットのすみっこが折れ曲がっていたのには、がっくりきた。
そりゃ、外からは見えない場所だけど。
なあんか、やだなあ。
これだけ換えてくれとも言いにくいしなあ。
(当方、レコード店で働いた経験があるので…)
で、もう一枚。
アンドレス・シュタイアーのフォルテピアノの演奏で、モーツァルトのソナタ第10番、第11番「トルコ行進曲つき」、第12番<これまた、ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベル>。
グレン・グールドの演奏した、モーツァルトのピアノ・ソナタを初めて聴いた時は本当に驚いたが、正直言って、シュタイアーの演奏したモーツァルトも、驚きの連続だった。
あまり詳しいことまでは書かないが(だって、できれば聴いて確かめてもらいたいから)、有名なトルコ行進曲(第11番の第3楽章)*をはじめ、「ちょっとちょっと、あのちょっと」と、ちょっと丼の宣伝のクロード・チアリの如く叫びたくなるような仕掛けが、あちらこちらに多数ほどこされているのだ。
*即興的な云々かんぬんと口にすることはできるかもしれないけれど、まるでコンチェルトのカデンツァみたい、とだけ記しておくことにする。
むろん、そうした仕掛けを除いても、シュタイアーのある種攻撃的な楽曲解釈は活きていて、抜き身のモーツァルトを聴いているような趣きだ。
ピアノ学習初心者の方には全くお薦めできないけれど、ありきたりのモーツァルトに飽きておられる方には、ぜひともお薦めしたい。
愉しいCDだ。
(シュタイアーの演奏で、第8番や第15番のソナタを聴いてみたい。それと、中断しているコンチェルトの録音も再開されないものか?)
2005年03月08日
この記事へのトラックバック
>ブックレットのすみっこが・・・
そういう状態の時ありますよね。
新品の筈なのに誰かが先に聴いてんじゃないか?試聴されたてたのかなコレ?っていうような時。
中古品ならいざ知らず・・・・・
ところでアンドレス・シュタイアーにはちょっと食指が動きましたです。ww
そうなんですよね。
なんで、こんなんなっとねん、ってがっくりきました…。
>ところで…
非常に刺激的な演奏で、お薦めです!