2005年02月28日

続ドン・キホーテ余話(新・KYOTO演劇大賞)

 で、新・KYOTO演劇大賞に関する続き。

 まず、審査発表会への参加者があまりにも少ない。
 広義の関係者を除けば、「一般の府民」はどれだけいたのか?
 観客数の問題も含め、次回の運営その他、厳しく総括すべき必要があると思う。

 審査員の審査には、大きな疑問はない。
 ただ、悪くも良くも「審査員も人の子」で、あらゆるバランスを考えたんだろうなあ、と感じはした。

 竹内銃一郎さんが、今回の3団体の作品に関して、(正直言って)面白くない旨のスピーチをしていた。
 JIS企画における一連の作品や、茂山兄弟とのコラボレーションなど、最近の竹内さんの動向を知るものとしては、ついつい口にしてしまいたくなることもありはするのだが、その指摘した点に関しては、会場にいた人間が各々判断すべきことだと強く思った。
(頷くか否定するかを含めて。そして、その場にいなかった人間に対してどう還元していくかも含めて)

 あと、当日口にし忘れたが、3次審査でノミネートされた各団体へのフォローはしっかりとしておくべきだろう。
 府民、京都演劇界へのアナウンスとともに、忘れてはならない点であるはずだ。
(専門審査員の怠慢に関しては言わずもがな。次回は、規定を「専門審査員は、実名で全ての審査結果を公表する」とすべきだし、そうでなければ賞の公平さは保てまい。現に、専門審査員の小暮宣雄さんは同様の意見を述べられているし、それで引き受けたがらないような人間は、はなから審査員にすべきでない)
 僕個人のけじめのつけ方としては、3次審査にノミネートされた全ての団体に関しては、少なくとも1回は自腹で公演に足を運ぼうと思っている。
 経済状態が悪化しているので、いつ実現しきれるかわからないものの…。
(小説が落選したのは辛い。佳作か何かの3万円が欲しかった。新風舎の渡辺さん、当方はこういう人間なのです!)

 チケット料金と、本選出場団体への100万円提供(合計300万円)、並びに大賞等への副賞との兼ね合いについては、やはり検討に値する課題だと、僕は考える。
 限られたパイを如何に配分するか?
 という問題もある。
 パイの大きさを如何に大きくするか?
 という問題もある。
 何れにしても、質と量両面を見据えた「賢慮」が必要だ。

 これは余談。
 僕は、マレビトの会については次回を待つべきだと思う、と口にする反面、松田さんのことだから、2年後にはマレビトの会自体なくなっているかもしれないなあ、とも内心思っていたのである。
 ニール・サイモンが『書いては書き直し』なら、松田さんは『つくっては潰し直し』になるような気がするからだ。
(そのこと自体には、僕は否定的ではない。ただ、クリエーターの松田さんがそうならば、「周囲」=杉山さんなり本郷さんなりは、山本さんや槌谷君、山口さんや牛尾さんのフォローについて、早いうちからしっかりと考えておくべきだろうとも思う)

 素朴な感情。
 審査発表会やレセプションに参加し、飲み食いしたり歓談しつつ思ったこと。
 「ここにいない人たちがいる」ということ。
 僕は、その重みを忘れてはならないと痛感する。

 そして、いつものこと。
 レセプションでグラス片手に一人立って、歓談する他の人たちを眺めながら思ったこと。
>人は死ぬ。
 ここにいる全ての人が死ぬ
 当然、自分も死ぬ<
 むろん、だから、つまらないなどとは思わない。
 口先だけのニヒリズムやペシミズムほど下らないものはないから。
 でも、そう思ってしまう自分がいることも、否定しきれない事実なのだ。

posted by figarok492na at 14:49| Comment(4) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。

唯一の絶対は『物は壊れる 人は死ぬ』ですね。

ウチのビデオデッキも寿命なのか先週逝ってしまいました・・・・・
すぐに買いなおせないのが辛いところです。(涙

いつもコメントありがとうございますww
Posted by miyavilog at 2005年03月01日 00:25
 いつも、ありがとうございます。
 >唯一の絶対は…
 僕もそのとおりだと思います。
 メメントモリ。

 >ウチのビデオデッキも…
 御愁傷様でした。
 当方のテレビもほとんど危篤状態です…。
Posted by figaro at 2005年03月01日 01:09
>そして、いつものこと
こういうカンジはわたしも時折感じます。

「群衆の中のロビンソンクルソー」に似ている感覚だと思います。

新・KYOTO演劇大賞お疲れ様でした〜。
こうして意見・感想が読めると、京都の演劇を全く知らないわたしも興味が出てくるというものです★☆

3まんなんて小銭じゃなく、一挙100万とかいって下さいな!ぁ、いや、今の私にとっての3万てかなりの貨幣価値ありありなんやけどね。
Posted by 冬野めぐみ at 2005年03月01日 11:03
 いつも、ありがとうございます。
 本当に。

 >そして、いつものこと
 だからこそ、自分だけではなく、他の人たち一人一人の人生は貴重で尊いとも思うのですが。

 >「群集の中の…
 そうですね。 
 あと、そういう感覚が、実は創作意欲などにつながっているのかもしれません。

 >新・KYOTO演劇大賞…
 ありがとうございます!(ほんと、疲れました〜)
 東京で、京都の劇団が公演を行なう際は、ぜひぜひ足をお運び下さい!!

 >3まんなんて…
 確かに。
 もっともっと頑張らなくては。
 冬野さんも頑張って下さいね!
 
 
Posted by figaro at 2005年03月01日 15:17
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