リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」(ムスティスラフ・ロストロポーヴィチのチェロ独奏、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏<EMIレーベル>を聴きながらアップ中。
昨日の晩は、演劇関係の知り合い(と言っても、大賞とは一切関係ない)が部屋に来ていたので、自分のどじ話を書くに留めた次第。
知り合いとは、審査発表会のことについてはほとんど話さず。
(僕自身の総会屋風演技と、『ヒラカタ・ノート』のミスを指摘した時のごま君の冷めた物言いを、オーヴァーに面白おかしく語って聴かせた程度)
そうそう、『ヒラカタ・ノート』の件では、永田雅一の如くラッパを吹きまくっていらぬ迷惑をかけた点は、深くお詫びを申し上げたいと思うが、自分自身の「誤読」については一切謝るつもりはない。
当方が『ヒロシマ・ノート』を読んだことがあり、しかも長崎の出身者で、「深読み」癖の持ち主であることを考えれば、「おお!」と思い込んでしまうこと自体は仕方がないことなのである。
それだけの幅を、ごま君の作品が持っていたということだろう。
と、少し開き直ってみせた。
結局、要は、自分の「読み(誤読も含めて)」を公表することは大切な行為だけれど、それをまるで御託宣であるかのように吹聴する形にならないよう注意することだと思う。
今後も、僕はラッパを吹きまくる所存。
あと、レセプションで僕のことを「批評家ですか?」と尋ねて来た人がいたが、ちゃいますちゃいます。
批評家などではありません。
僕は、ただのお芝居好きで、時々ラッパを吹いている人間なだけなんです。
もっとワークショップなどに出て、自分の大根ぶりその他をアピールしないと。
うむむ。
脱線トリオのてんぷくトリオになってしまったな。
今日の朝日新聞の朝刊には、演劇大賞に関して一切報じられていなかったこともあって(こういうところも、何とかしていかなくてはいけないんじゃないか? 報道陣来てないなあ、とぼやく前に)、その結果についてアップすることにする。
*大賞 ニットキャップシアター
まあ、作品の出来も悪くなかったし、これは順当と呼ぶべきか?
ただ、ごま君のOMS戯曲賞受賞も、判断の一つになったのではないか、などと考えたりもする。
*観客賞 ニットキャップシアター
有効投票数36票のうち、18票で。
案の定の数字ではあるが、はっきり言って36票は少なすぎ。
レセプションで、竹内銃一郎さんもスピーチしていたが、もっと客を呼ばないといけない。
(竹内さんは質を上げることの意義を口にしていて、当然僕もそのとおりだと思う反面、やはり料金の設定も大きいと思う。何しろ、通し券=投票権なのだから)
*作品賞 マレビトの会『蜻蛉』(松田正隆さん作)
確かに、『蜻蛉』という作品は巧く出来ている。
ただ、審査員自身が口にしていたように、この『蜻蛉』はすでにあまがさき近松創造劇場で初演されている作品だから、何を今さらの感がなくもない。
松田さんの実験精神を評価して、というのならわかるが、やはり審査員も人の子なのだろうな。
*演出賞 ごまのはえ君
まあ、これはあえて云々かんぬんすることもあるまい。
*演技賞 菊谷高広さん(遊劇体)
山本麻貴さん(マレビトの会)
安田一平君 (ニットキャップシアター)
各団体から一人づつということで、まず菊谷さんは何役の難役を評価されたのだろう。
(先日のワークショップで演出をつけてもらったこともあって嬉しいかぎり。ただし、よそで賞をとったこととのバランスで審査員は選んだのでは、と邪推してみたりもする)
僕個人としては、大熊ねこさんも加えて評価したいところだ。
山本さんは、直接レセプションで話をしたこともあり、ここできつい書き方をし過ぎたかな、と反省もしているのだが、僕個人の感想は感想であるから仕方ない(それだけ期待をしていたのである)。
松田さんの、「えらくしんどい(はずの)」演出に耐えたという評価であるならば、納得だ。
(山本麻貴さんの素質から言って、果たして松田さんとの作業は、どこまで彼女のプラスになるのか。僕は若干危惧の念を抱いているのだが、こんな下らぬ予想はどばんと裏切って欲しい。本当に裏切って欲しい)
マレビトでは、牛尾千聖さんを僕は推したい。
(ただ、どうも「天然系」の人らしく、使い様では潰れてしまうような気がしないでもない。できれば、杉山準さんあたりの公演で観てみたいと、僕は思う)
安田君はすでに最優秀主演男優賞に推しておいたので、言うことなし。
*舞台美術賞 宮内ひろしさん(遊劇体)
「遊劇体へのバランス」という面は、当然指摘しなければなるまいが、まずは何より。
おめでとうございます。
*審査員特別賞 清水忠文さん(マレビトの会、ニットキャップシアターの舞台監督)
『ヒラカタ・ノート』における映像出演も加えての受賞ではあって、いくぶんうちわ受けのきらいもなくはないが、こういうアクセントは、やはり賞には必要だろう。
舞台上の人間ばかりを評価しないという意味も大きいはずだし。
長くなった、新しくアップしよう。
2005年02月28日
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