2005年01月10日

深爪

 と言っても、中山可穂の小説のタイトルじゃない。
 自分自身のことだ。
 何がきっかけだったか忘れたが、高校の頃から、少々深く爪を切るようになった。
 もう少し詳しく言うと、爪がちょっとでも伸びたら、すぐ爪切りでパチンパチンとやるようになったのだ。
 むろん、好きな女の子から、
「○○君て、爪が伸びて、不潔やけんね」
などと言われた訳ではない。
 ただ、何となく、そういう具合になったのである。
(深層心理がどうこうと考えなくもなかったが)

 大学時代、学食のアルバイト(皿洗いと残飯処理)をするようになって、さらに深爪に磨きがかかった。
 爪が割れる機会の多い仕事柄、念には念を入れてと、気合いが入ったのだ。
 おかげで、爪が割れる危険は極度に減少したが、そのかわり妙な軽痛みというのか、嫌な感覚を日々味あわなければならなくなったことも、否定できない事実である。

 学食のバイトを辞めた後、一時安定期(?)を迎えたが、院生時代にドイツに滞在して、深爪の癖が再燃した。
 流石はドイツだけあって、爪切りの切れ味が抜群によく、おまけにヤスリの具合も非常によかったのだ。
 パチプチプチパチ。
 ポチピチピチポチ。
 切るのが楽しくて仕方ない。
(まるで、子供だなあ…)
 帰国してもしばらくは、ドイツの爪切りにはまっていたくらいだ。

 今では、それなりに限度を守るようになったけれど。
 それでも、ついついやってしまうことがある。
 そんな時は、ふと十年も昔のドイツでの生活を思い出してしまったりするのだった。
(むろん、爪切りはドイツ土産のゾ−リンゲン製。十年経っても、全く切れ味は落ちない。さっきも切ったばっかり。流石!)
posted by figarok492na at 01:26| Comment(5) | TrackBack(0) | プロフィールの補足 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ドイツ、さすがに道具にお国柄が出ますね。
質実剛健にして実用性高し。
ほしくなりました。
深爪はしませんが、爪を切るのは楽しいです。
だから自分もあまり伸ばしたことがありません(笑)。
Posted by risagasuokiku at 2005年01月10日 10:34
こんにちは。
僕達の業界でも優れモノのシャープペンシルやロットリングペンなどドイツ製の製品はよく使います。最近はパソコンの普及で影が薄くなってきましたが。
切味鋭い一句、ありがとうございました。(笑
Posted by miyavilog at 2005年01月10日 12:57
>risagasuokikuさんへ
 いつも、ありがとうございます。
 伸び過ぎに注意はよしとして、深爪はいけませんね(笑)
 ドイツ製の爪きり、ここまでもつとは思ってませんでした。
 感服です。

>miyavilogさんへ
 いつも、ありがとうございます。
 あっ、そうですね。
 文具も感心した記憶があります(パソコンの力は大きいですね…)。
 見よう見まねでやってみました。
 お誉めいただいて光栄です(笑)
Posted by figaro at 2005年01月10日 13:01
はじめまして
ゾーリンゲンの爪切り、密かに欲しいと思っているのですが
爪切りにこの値段はチョットな・・。と躊躇していました。10年経っても変わらぬ切れ味と聞くと安いお買い物ですよね。
Posted by sizuku at 2005年01月10日 14:04
 はじめまして。
 コメントいただき、ありがとうございます。

 そうなんですね。
 安い買い物ではありませんよね。
 僕が買った時は、ドイツでということもあって、思っていたほど高くは感じなかったのですが。
 日本に帰って、ちょっとびっくりしました。
 >10年経っても…
 そうですよね。
 いい買い物ができたと思っています。
Posted by figaro at 2005年01月10日 20:58
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