2005年01月02日

アマデウス2

 昨日購入した、もう1枚。

 ハーゲン四重奏団の演奏する、モーツァルトの弦楽四重奏曲第20番、第22番、第23番<ドイツ・グラモフォンレーベル>。
 モーツァルトの弦楽四重奏曲といえば、第14番から第19番までの、いわゆるハイドン・セットが有名だけれど、第20番以降の4曲も、魅力的な旋律と緊密な構成など、作曲家の力量が十二分に伺われる優れた作品だと思う。
 僕は、以前アルバン・ベルク四重奏団の演奏したCD<EMIレーベル>を愛聴していたのだが、洗練されたテキストの読み込みや研ぎすまされた音色から、「現代的」なアンサンブルと評されることも多い彼らと比べて、ハ−ゲン四重奏団はさらに切れ味の鋭い超モダンな演奏を展開している。
 もちろん、ピリオド奏法の影響がハ−ゲン四重奏団の演奏を支配していることは否定できまい。
 ヴィヴラートをほとんどかけず、フレーズをべたっとひきずらずに細かく切って演奏するやり方は、まさにピリオド楽器で用いられる演奏方法そのものである。
 だが、彼彼女らの演奏は、それだけに留まるようにも思われない。
 モーツァルトの遺したテキストを冷徹に読み解いた、という感触が、この演奏からはひしひしと伝わってくるのだ。
 はっきり言って、とっつきのよいモーツァルトではない。
 それに、細部には粗さが残っているような気がしないでもない。
 だから、モーツァルトに柔らかさ、優しさを求める方にはあまりお薦めできないが、一面的なモーツァルト演奏に不満の残る方、アンサンブルの在り方に興味をお持ちの方(あと、ヴェーベルンの作品がお好きな方)には、なべてお薦めしたい。
 録音は非常にクリア。
 「ながら聴き」よりも、「集中聴き」。そして、何よりもライヴ向きの演奏だと、僕は思う。
posted by figarok492na at 13:26| Comment(2) | TrackBack(0) | クラシック豆情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
明けましておめでとうございます〜

お正月は やはり「モーツァルト」ですか☆
わたしは 久石譲さんの「ジブリ」作品ばかりの演奏会をテレビで見ていました〜
、、、なんか エライ違いですが、、、

今年も宜しくお願いいたします〜o(^^)o
Posted by 珊瑚 at 2005年01月02日 14:43
 あけましておめでとうございます。

 そうですね、ついついモーツァルトに走ってしまいました。
 お正月は、自分の好きな音楽を楽しむのが、一番だと思いますね。

 こちらこそ、よろしくお願い申し上げます!
Posted by figaro at 2005年01月02日 14:54
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