2004年12月24日

CDの感想

 記念すべき当ブログ200回目は、CLACLA日記らしく昨日購入したCDの感想について。

 まずは、ショスタコーヴィチのピアノ作品集を集めたCD<シャンドス・レーベル>を聴く。
 『人間喜劇』、『南京虫』、『ハムレット』、『リア王』、『黄金時代』といった、ショスタコーヴィチが劇場のために作曲した作品を、作曲者自身やその他の人たちがピアノ用に編曲したもので、一見(聴)非常に明晰でわかりやすく思えるものの、その実一癖も二癖もあるといった、ショスタコーヴィチらしい音楽が並んでいる。
 ルステム・ハイルディノフのピアノの演奏は、やけに健康的で、何だかとても当たり前な雰囲気に聴こえてしまうところが難点かもしれないが、こうして実際の音楽としてこれらの作品が聴けたことに感謝したい。
 ショスタコーヴィチの創作活動全般に興味のある方には、お薦め。
 中古で、税込み609円は安い。

 もう1枚は、ピリオド楽器のモザイク四重奏団が演奏した、メンデルスゾーンの弦楽4重奏曲第1番と第2番<アストレ・レーベル>。
 ピリオド楽器の音色自体、確かにメンデルスゾーンの憂いを含んだようなメロディーによくあっているような気がしないでもないが、ここはモザイク四重奏団のアンサンブルの妙を楽しみたい。
 個別に演奏される機会も少なくない第1番の第2楽章・カンツォネッタをはじめ、モザイク四重奏団は、テンポの切り換えや音楽の陰影の付け方が非常に巧みで、全く聴き飽きることがない。
 個々の奏者の技量も高く、録音もクリアだ。
 これで、税込み600円は安すぎる。
 大満足。
(モザイク四重奏団の演奏による、ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲集や、シューベルトの『死と乙女』は録音されないものか? アストレ・レーベルが買収されてしまったこともあってか、相当難しいような気がしないでもないが)

 *モザイク四重奏団は、神戸新聞松方ホールまで来日公演を聴きに行ったことがある。
 得意のモーツァルトなどが演奏されたが、録音でも示されているような綿密なアンサンブルと、ドラマティックな音楽づくりには感嘆させられた。
posted by figarok492na at 01:38| Comment(7) | TrackBack(0) | クラシック豆情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
☆祝 200回☆

figaroさん、もう200回なんですねぇ。早いナァ。
(と今回も一番乗りのはず)

ちょうど、今晩はショスタコーヴィチの交響曲全15曲を一気に聞いているところです。(はずかしながら、ピアノ作品集がでていることは知りませんでした。)

figaroさんのクラシック音楽解説で、ずいぶん勉強させてもらっているので、これからもどんどん書いていってくださいね。
Posted by choro at 2004年12月24日 01:58
 いつも、ありがとうございます。
(今回も、choroさんが一番のりですよ。ありがとうございます)

 ショスタコーヴィチの交響曲は、どの指揮者で聴かれているんでしょうか?
(予想としては、バルシャイ指揮ケルン放送交響楽団なのですが)

 こちらこそ、よろしくお願い申し上げます!
Posted by figaro at 2004年12月24日 02:21
おめでとうございます。
イブに200回とは。
実はchoroさん同様、CLACLA日記でクラッシックを学ばせてもらったりしています。
そのせいか仕事場では午後からFM-NHKになってることが増えました。あとで、ふむふむ・・・といったりしてます。(w)
このままだと1,000回なんてアッというまですね。
Posted by miyavilog at 2004年12月24日 09:53
 いつも、ありがとうございます。
 好き勝手なことを書いているだけなのですが、そうおっしゃっていただけて、本当に光栄です。

 できるだけ息長く続けていきたいと思っています。
 今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by figaro at 2004年12月24日 14:16
200回目おめでとうございますっ!
これからも楽しみにしていますっ☆
Posted by neko_log at 2004年12月24日 21:12
>figaroさま

ショスタコーヴィチの全集。予想のとおりです。
あの長崎出身のアマオケ指揮者の先輩が貸してくれたものです。どれを聞いてもどこかに5番のフレーズがでてくるようで・・・
Posted by choro at 2004年12月25日 07:13
>neko_logさんへ
 いつも、ありがとうございます。
 これからも頑張ります!

>choroさんへ
 いつも、ありがとうございます。
 やっぱり、そうだったんですね。
 許光俊という人も言っていますが(『クラシックCD名盤バトル』<洋泉社新書y>)、ショスタコ−ヴィチは、一生をかけて同じような作品を作曲し続けた人なんですね。
 それが魅力でもあり、それが「おいおいまたかいな」という気にもさせてしまうのかもしれません。
Posted by figaro at 2004年12月25日 12:06
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